旧帝大レベルの英語長文が解けない原因と対策
こんにちわ!東大理3のゆきです。旧帝大レベルの英語長文になると急に解けなくなる、というのは非常によくある悩みです。MARCHや関関同立、または早慶のやさしめの問題まではある程度解けるのに、旧帝(東大・京大・阪大・東北大など)になると途端に難しく感じるのは、英語力そのものというよりも、「読解の質」に関わる部分で差があるからです。
旧帝大の長文問題は、単なる語彙力や文法知識では太刀打ちできない、「抽象的なテーマ」「複雑な論理構造」「背景知識の必要性」など、より高次の読解力を求めてきます。たとえば、東大や京大の長文では、哲学的な議論や社会思想、科学と倫理の境界のようなテーマが扱われることも多く、それらを読み解くには、日本語で読んでも難しい内容を英語で処理する必要があります。
また、設問も単純な内容一致や言い換えの確認ではなく、文章全体の構造を捉えた上での推論や判断を求められる傾向があります。そのため、本文の中に「直接書いてあること」だけを頼りにする読み方では太刀打ちできず、筆者の立場や主張、論理の流れを精密に追う力が必要になります。
この「壁」を超えるためには、まず英文を「読む」のではなく、「論理を追う」ような読み方に変えていくことが必要です。具体的には、ディスコースマーカー(however, therefore, in other words など)に注目しながら、筆者がどんな前提を置いて、どんな立場をとり、どのように展開しているのかを意識しながら読解する練習が有効です。
また、和訳・英訳の精度を上げることで、複雑な構文を正確に処理する力を身につけるのも有効です。特に『ポレポレ』や『英文解釈の技術100』などで精読力を鍛え、そのうえで旧帝大の過去問やハイレベルな長文問題(『やっておきたい英語長文1000』など)に取り組むのがおすすめです。
旧帝の英語は、いわば「英語で書かれた現代文(評論文)」を読むようなものです。英語力だけでなく、国語的な論理読解力も求められます。そこを意識しながら、段階的に訓練していくことで、旧帝レベルの文章にも対応できるようになるでしょう。