大学の推薦を貰うには
大学入試における推薦入試とは、「学校推薦型選抜」と言われることが一般的です。これは、高校から大学に「うちのこの学生いいですよ」と推薦し、大学がこれを色々審査して、入学させるかどうかを決めるやり方です。
それで、推薦入試を経験していない身で恐縮ですが、おそらくそのような「推薦に有利(そう)だから」という理由だけで生徒会や課外活動をするのはやめた方がいいと思います。各大学の各学部には、それぞれのアドミッションポリシー(入学受入方針)があります。すなわち、その大学(あるいはその大学のその学部)がどんなことを教育理念としていて、そのためにどんな学生を欲しているのかということが、どの大学でもそれぞれ定められています。ということは、生徒会に入ったところで、あるいはボランティア等の課外活動に参加したところで、志望大学が欲しい学生になれなければ意味がないということです。大事なのは単に何をするかではなく、何をしたことによって自分がどんなことを学び、それにどんな影響を受けて、どう変わった(成長した)のかということ、そして、それがその大学の教育理念や求める学生像にどのように合致するのかということを、常に意識して物事を選択したり行動したりする姿勢と、それを志望大学にちゃんと伝えられる力(面接や志望理由書であれば説明力だし、小論文等の試験であればその成果や質でしょう)だと思います。それがない人間、あるいは伝わらない人間は、大学の方から「この学生はこの大学にはいらないな」と思われてしまう一方だと思います。一橋の推薦については知りませんが、東大の推薦や京大の特色入試は、間違いなく極めて狭き門です。それは入学が認められるための審査自体の厳しさもさることながら、同じ土俵で戦うライバルたちの圧倒的なレベルの高さにも起因します。なので、生半可な気持ちでは、東大や一橋レベルの推薦合格は掴めないと思います。そのことをまずは頭に置いてください。
また、私も高校時代に担任の先生から言われたことですが、どの大学でも基本的に、推薦入試は「一般入試ではもう確実に受かるだけの力はあるから、推薦入試に挑戦してみよう」という位置付けです。なぜなら、推薦入試は一般に面接や小論文など自分の考えを相手に伝えるものが課されることが多く、その「自分の考え」には過去の経験が非常に大きな影響しているところ、「過去の経験」には、家庭の経済的事情やこれまでの人的環境などの運の要素が大きく入り込みます。これに対して、一般入試は基本的に与えられた問題に対し適切な方針で適切な解答を導くことができるかどうかが試されるので、推薦入試よりも平等性がある程度は担保されているからです。なので、推薦入試よりも有利不利の差が生じない一般入試でさえ勝てそうにない状態では、推薦入試に挑むのは厳しいと思います。だから、一般入試の勉強もちゃんと怠らずやってください。
最後に、私が中3の頃は一橋大学の名前すら知らなりどころか、大学入試のことなんて全く頭になく、目の前の高校入試のことしか考えていませんでした。それに比べて、中3の時点で、ちゃんと先の大学入試まで見据えた見通しを持っているのはとても偉いと思います。ネットで大学のHPを調べれば、募集要項とかアドミッションポリシーなどは簡単に知ることができるので、「○○大学 推薦」とか色々調べてみて、どんな大学がどんな学生を欲しているのか確かめてみましょう(以下、例として東大と一橋大です)。
・東大
https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/admissions/undergraduate/e01_26.html
・一橋
https://juken.hit-u.ac.jp/admission/info/guidelines/index.html