高校の偏差値
まず、厳しい現実としてお伝えしますが、学力偏差値は努力だけでなく、ある程度「地頭」も反映する指標になっています。そのため、「高校の偏差値が高いのに模試の偏差値が低い」という場合、もともと一定の学力があると見なされ、「頑張れば挽回できる」と期待されやすいのだと思います。周囲の反応が比較的優しいのは、「環境の変化や勉強習慣の改善で十分伸びる可能性がある」と考えられるからでしょう。
一方で、「高校の偏差値も低く、模試の偏差値も低い」場合、単に勉強時間が足りないだけではなく、基礎学力の差や、学習の習慣・方法の違いが影響している可能性があります。これは「努力だけでは埋めにくい部分がある」と思われやすいため、厳しめの反応になるのだと思います。ただし、これはあくまで一般論であり、「高校の偏差値が低い=伸びない」というわけではありません。環境に恵まれず十分な指導を受けられなかっただけ、あるいは学習習慣が身についていないだけで、本来のポテンシャルが発揮されていない人も多くいます。
また、「高校の偏差値が40からでも早慶に合格した人はいるのか?」という点についてですが、実際にいることはいます。しかし、かなり少数派であり、相当な努力と戦略が必要です。高校の授業だけでは受験に対応しきれないことが多いため、自分で適切な参考書を選び、計画的に学習を進める力が求められます。 さらに、基礎を徹底的に固めたうえで、過去問演習や思考力を問う問題に対応できるようになることが不可欠です。
浪人した場合、高校の偏差値の影響はそこまで大きくありません。浪人生は全員ゼロからのスタートですし、現役時代にどれだけ学習習慣を築けたかの方が重要です。ただし、元々の学力が高い人は短期間で伸びる傾向があり、結果的に高校偏差値が高い層が有利になりやすいのは事実です。
結論として、「高校の偏差値が低い=不可能」ではありませんが、効率的な勉強法と強い意志が不可欠です。独学で適切な学習戦略を立てるのが難しい場合は、予備校やオンライン教材を活用するのも一つの手でしょう。時間を無駄にせず、最も効率の良い方法を模索することが大切です。