やておき500
UniLink利用者の80%以上は、難関大学を志望する受験生です。これまでのデータから、偏差値の高いユーザーほど毎日UniLinkアプリを起動することが分かっています。
ジョン
理一志望高3です
ポレポレと基礎100を2、3周ずつしていて、8割は訳せます
力が着いているか確かめようと思い、やておき500を買ってやってみたのですが、全然解けません
語彙不足だと思っていたのですが、全部わかる単語なのに和訳問題ができない、ということもあります
何をやるべきか教えていただきたいです
回答
たけなわ
すべての回答者は、学生証などを使用してUniLinkによって審査された東大・京大・慶應・早稲田・一橋・東工大・旧帝大のいずれかに所属する現役難関大生です。加えて、実際の回答をUniLinkが確認して一定の水準をクリアした合格者だけが登録できる仕組みとなっています。
相談文が簡潔すぎてあまり具体的なことは言えず、推測の域を出ないのですが、英文解釈の参考書のやり方がまずかったんじゃないですか? 英文解釈は、そこで取り上げられている英文を訳せることがゴールではありません。むろん、英文を訳せることは点を取るための基本中の基本で、とても重要なことであるのは確かですが、英文解釈を学ぶ目的はあくまでその一つ前の段階です。問題は、その英文を訳すために、どんな工夫をすべきなのかということです。英文解釈の役割は、そういった単語と文法の架橋になることです。たとえば、"He has a book. "と言う文章で考えると、ここに表れる"He","has","a","book"という単語の意味を学ぶのが英単語の学習です。他方、英文には①SV、②SVC、③SVO、④SVOC、⑤SVOOという5つの決まった型があることを学ぶのが文法の学習です。そして、上記の文章にSVOの型を見出し、「彼」「持っている」「一つの」「本」という単語の羅列に「SはOをVする」という関係を与えることが解釈です。すなわち、その英文を適切に訳すことができるようにするために、単語の意味とそこに使われている文法技術を明らかにすることによって、単語同士の関係、すなわち文章の構造を可視化することこそが英文解釈というものです。もう一つ例を挙げると、
"There is a story of a professor of medicine who was giving his first lesson to young men who going to be doctors. "
という文章だったら、
"There(副詞) is(V1) a story(S1) 〔of(主体) a professor(先行詞)〔of(性質?) medicine〕〈who(=a professor・S2) was giving(V2) his first lesson(O2) 〔to(対象) young men(先行詞) 〈who(=young men・S3) going to be(V3) doctors(C3)〉〕〉〕. "
と言う感じで文章を構造的に把握する技術が解釈の技術です。これを前から訳していって、文章の意味を把握し、あとは自然な日本語になるよう情報の順序を入れ替えれば和訳できる、その一歩手前が解釈という作業です。その技術を学ぶことが英文解釈の参考書の役割であり、これを学んだら実際に長文で何度も実践してようやく解釈は身につきます。自転車の乗り方を言葉で説明してもらっても自転車に乗れるようにはならず、実際に何度も自転車に乗って試してみることでようやく乗れるようになるのと同じことです。英文解釈の参考書で取り上げられている文章は、この技術について説明するのに最も便宜的なもの、すなわちその技術が最もわかりやすく妥当するような文章ばかりです。実際の長文は、そんなわかりやすい文章ばかりではありません。だから、いくら英文解釈の参考書で訳せるからと言って、必ずしも長文が読めるようになるわけではありません。長文が読めるようになるには、実際に長文を読む訓練が必要です。解釈の参考書を終えた段階というのは、自転車の乗り方を言葉で説明され終えた状態に過ぎないのです。
コメント(2)
ジョン
丁寧な回答ありがとうございます😭😭
自転車の例え、わかりやすかったです
乗りこなせるように頑張ります!
たけなわ
解釈に慣れてくると、長文でも読みやすくなって楽しくなると思います。頑張ってください。