理数科目の独学、選択科目、志望大学について
1,2,4について具体的にお答えします。3については最後の方にちょっとだけ。
まず側近の勉強、1,2について結論です。それぞれの理由は
1.理科の勉強について
YouTubeなどで「高校化学」「高校物理」などと調べて動画を視聴、わからないところは教科書やネットで調べましょう。問題集は各章を学習した日の翌日に解くといいです。細々と解いていきましょう。
2.数3の勉強について
これも動画の視聴、演習問題を細々と解いていくのをお勧めします。加えて、こちらは他の数学と合わせて問題集の問題を5題程度(自分に合う量を探ってください)、毎日解くようにしましょう。毎日の生活に数学を習慣づけます。
以下は理由です。
1.2に共通して動画の視聴をお勧めしています。これは初学を本を読んで自分でやるのがとても効率が悪いからです。教本を自力で読むと、わからないところでいちいち読み止まることになります。一方で動画で強制的に進めていってくれたほうが実は後からわかるようなこともあり、吸収がしやすいです。(さすがにそこからの内容が全部全然わからん!となったら教科書などで調べましょう。)
翌日に問題を解くのは、人は大体一旦それくらいで学習内容を忘れるからです。つまり「復習」をしよう、ということです。教科書などを参考にやり直しすることで思い出します。
さらに大きく一区切りしたら、章の終わりの総合問題などを解いてもう一度復習するわけです。
細々と、を強調するのはハードルを下げ習慣化するためです。いつも載ってる問題を全部やる必要はなくて、ぱっと読んですぐ方針が思いつかないような問題を選び、軽く解くようにしてください。楽に勉強していきます。
2.数学では毎日5題くらい解いてくださいと述べました。これは数学で経験と勘がとても必要にるからです。というのも、解ける問題を選別し、方針を立てる能力は直感力に依るからです。それを得るための習慣化です。
特に数3は、四則演算に加えて新しい計算法として微積分と複素数を学ぶだけ、と言って過言ではないです。その計算に慣れるための習慣を獲得しましょう。
4.理系科目のその先の勉強について
まず宇宙の話です。
東京大学の中で宇宙に近い学科は、工学部の航空宇宙工学科、理学部の物理学科、地球惑星物理学科あたりでしょう。
正直これらはとても人気が高く、大学に入ってからも進振りでこれらに入るためにはかなり勉強が必要です。一応覚悟してください。
他の学部からの宇宙について視点を述べます。
僕は農学部です。この分野でも、植物産生素材や農業、農芸化学の分野で宇宙での研究を必要としているものがたくさんあって、関わろうと思えば関われるでしょう。
そういう意味でより近いのは物性科学と精密工学の分野です。学科で言えばマテリアル工学科、精密工学科あたりですね。
物質や複雑な機構の性質を調べる上で、無重力というのは重要な条件です。それだけで外力のうち大きな重力を無視できるのですから。さらには宇宙空間に耐えられる素材の開発や機械の開発は将来的に非常に重要な立ち位置を占めていきますね。
そんな感じで、周りの分野で気になるものがあれば、学際的な方法で関わることもできるかもしれません。
具体的な勉強内容として意外そうなのは、衛生の任務のための軌道計算、そのためのプログラミングの勉強とか。制御工学など本当に必要な分野は航空宇宙工学科なら必修でしょうね。
勉強していることについて
とても重要なのは機械学習の勉強でしょうか。東大の一年でもこれを学習する講義があります。これからは機械学習、深層学習がどんどん社会に組み込まれていきますから、この勉強はほぼ必須だと思っています。どんな分野でも、です。
僕が所属する農学部では、最新の有機素材や生分解性、植物産生素材、微生物そのものと産生物質の多様性と利便性、環境倫理などについて勉強しています。
正直勉強するとこれらがどれも将来必要になると感じます。細かく理由を書くのは冗長になるので自重しますが。
あと、僕は情報学の院に進もうとしているので、農学とは別に電子回路、制御工学、論理回路について勉強しています。これらはパソコンの内部処理や機械学習が具体的にしていることについて理解し、応用するには必要不可欠な分野です。
で、これらの勉強は理系受験の英語と数学できないとどうにもなんないです。本当にどうにもならないです。
と、以上が1,2,4についての話でした。
ハードルは高いかもしれませんが、よく計画を立て、考えて入試を迎えてください。貴女が後輩になる日を楽しみにしています。
最後に3について地理選択理系の所感です。
共通テスト世界史はちゃんと勉強すれば9割が安定して取れるようになる良教科です。受験に関しては正直地理よりお勧めです。
その上で、日地について一旦推薦して、より悩ませてみます。
日本史
貴女は世界史を国際的人材としての教養として求めていますね。もちろんそれはとても良い発想だと思います。ただ、考えてみて欲しいことがあります。貴女は残念ながらどこにいっても、出るまではは日本で育ってきたということです。貴女のアイデンティティ、自己の形成にはどうやっても日本の風土が深く関わっています。ですから、日本のことを理解することは自分を理解することに繋がるのです。これは、国際社会に出たときこそ重要になります。国際社会では、他の人との違いとしてまず強くでるのが日本で培った価値観です。自分がなぜそんな価値観を持っているのか、他者との差を考察する上で日本についての知識はかなり重要なものであるわけです。
次に地理
これは日本史の推薦文でもで出た「風土」というものをより理論的に学べます。国際社会での他の人も含めて、より普遍的な論理や、文化、価値観についてより実際的に知ることができます。貴女と話しているその相手はどういう気候を、地形を、植生を、文化を持った場所で生まれ、育ててきたのか?それに比べて自分はどうか?この差をかなり明確に比べることが出来るようになるのです。
これら二つに共通するのは、「自己分析」です。貴女がどのような存在であるかを自分で知ること。そしてそれに適した行動を行い、他方で型を破って進歩すること。これは現代社会で普遍的に一番求められるものです。
こういった視点だと、これらも国際社会で重要になることをなんとなくわかっていただけたら幸いです。