英語長文に関して
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いーだ
駿台全国模試偏差値60です。単語・熟語帳、文法書を1冊ずつ、解釈を2冊やりました。英語長文ポラリス1を音読しまくってそろそろポラリス2に移ろうかなと思ってます。語彙や解釈の力はかなり付いて長文も基本的な文章を読めるようになったのに、論理展開が分からなかったり、文章読み終わったら前半の内容を覚えてない。段落ごとに何を言っているのか分からないなど(早慶の長文とか訳せるけど抽象的過ぎるし日本語訳も意味不明な箇所がある)など、問題だらけで長文の成績が本当に良くありません。また、長文に対してまだまだ苦手意識があります(本の見開きに英文だらけというのを見るだけで億劫になってしまう感じ)。ポラリス2に入る前か同時並行で、長文の読み方や論理的に読む訓練をする参考書をやろうかなと思っているのですがどう思いますか?また、あればおすすめの参考書を教えてください。よろしくお願いします。
回答
tona
すべての回答者は、学生証などを使用してUniLinkによって審査された東大・京大・慶應・早稲田・一橋・東工大・旧帝大のいずれかに所属する現役難関大生です。加えて、実際の回答をUniLinkが確認して一定の水準をクリアした合格者だけが登録できる仕組みとなっています。
こんにちは、tonaです。日々勉強を頑張っていらっしゃることと思います。適度な息抜きもしつつ、内容的に充実した勉強をおこなって、是非とも合格まで走りきってください。なんだかんだで色々と書いていたら、質問に関すること含めだいぶ長くなってしまいました。全て読んでいただけると幸いです。
まず、少し厳しいことを言わせていただきます(まだ、いーださんが高校2年生ということで、時間もありますので、深刻に考えすぎないでください)。私の感覚としては、今のいーださんは、英語の長文の解釈はできていないと思います。「英文を解釈できる」というのは「和訳ができる」ということだけではありません。音読は英語学習において、とても有効ですが、弊害もあります。初見で難しい文章に当たった時、音読の癖があると英語自体は音声的に頭の中を流れていくのですが、意味が全く入ってこないという現象が起き、気持ちは読み切っているのに、いざ問題を解こうとする段階で全く内容が思い出せない、なんてことが起きます。おそらく、英文を覚えていない・読めない1番の原因です。国語のことを想像していただくと、より分かりやすいかと思います。訳の分からない文章は、音だけが頭の中を通過していくと思います。本番レベルの文章を音を聞くだけで理解できるのはネイティブレベルでできる人のみです(内容的に難しいものを除き、基本的に日本語ならできますよね)。したがって、最終的には、目で見た英文を何らかの形で頭の中に残す、ということが目標となります。以上から「英文を解釈できる」ということは「英文を読んだあと、全体を通して何をいっていたか、どこ(どの段落)にどんな話が書いてあったか、を大まかでもいいので分かる状態にする」ことです。これは、日々の積み重ねでいくらでも慣れますし、できるようにもなります。
わからないことに対して、誰でも最初の時期はすべてのことが辛く、嫌になります。英語など見たくもなく、何でやらなければいけないんだ、などと考えることもあるかと思います。ただ、ここで頑張って耐えた人からどんどん上に抜けています。確かに世の中には、帰国生やそれに準ずる英語おばけたちがいますが、受験ではそこら辺とはそもそも戦いません。同じように勉強している人たちの間でいかに上に行けるか、が勝負です。私からは言葉での応援しかできず、何とも不甲斐ない限りですが、まずはこの時期を耐え抜くことです。いーださんはあと2年もしたら、楽しい大学生活を送っているはずです。そんな自分の姿を想像し、モチベーションを上げていきましょう。
さて話を戻しますが、本来、問題として与えられる英文というのは、元々あった長い英文を一部切り抜いたものです。ただ、そのせいで論理が崩壊し、意味不明な文章を出す、ということはありません。あくまでその中で受験生が読んで理解できる論理構成となっています。なので、英文を読んで、論理展開がわからない状態や前半の内容を忘れている状態が多い現段階では、あまり焦って次に進むことはお勧めしません。
具体的には、まずは「ポラリス1」の文章で「内容の把握」と「論理展開の理解」を試みてください。一度は読んでいる文章で、数も多くはないと思うので試してみてください。「内容の把握」は、文章すべての和訳ではなく、段落などのある程度の塊で、要約的にまとめるのです。それを文章の余白や別の紙に書いて、後で和訳と見比べた時に違和感がないかを確認してください。その上で、解説の和訳が必要である場合は、「入門英文解釈の技術70」という参考書で本当の基本の構文を学んでください。和訳が必要なく読める、または「入門英文解釈の技術70」の内容はわかっている、と感じたのであれば、「基礎英文解釈の技術100」で学んでください。「基礎英文解釈の技術100」までできていれば、マーチレベルの問題は解けるようになり、「ポラリス2」を解くことも簡単だと思います。ただ、「ポラリス2」は1に比べると問題解説がやや乏しく、実戦にしては問題数が少ないです。そこでおすすめなのが、「基礎英文問題精構」です。これは、問題数が多いので学んだことの実践ができる上、難しい英文解釈について、最低限必要な解説がついてます。一気に解くのではなく、毎日1つずつ、多くても2つずつやって、解説を読んで分からないことがあれば、先に挙げた構文の参考書に戻るということをやりましょう。ここまでの内容を2年生の冬までにできていれば十分で、この段階でたいていの英文の解釈はできるようになっており、英語に対する苦痛は無くなっていると思います。
ただ最終的に、慶應法学部となると更に上のレベルが求められます。2年生の冬から春、そして3年生を通して、そのレベルに達していただくことになると思います。問題を解き続けることになりますが、大事なのは、①過去にやった問題をある程度(2週間から1ヶ月ほど)あけて再びやること、②新しい問題に取り組むこと、をうまく回していくことです。
①は「ポラリス2」や「基礎英文問題精構」のことです。その後、これらから学ぶことはない(3周程度)状態になったら、新しくやったもの(②に当たるもの)が同じように復習できます。復習は最初に「ポラリス1」について言及したやり方で良いと思います。
②は「やっておきたい英語長文500」(←これは「基礎英文問題精構」と同レベルなので、飛ばしても良いです)「やっておきたい英語長文700」をまずやりましょう。これらを終えたら「やっておきたい英語長文1000」「ポラリス3」をやるのが良いと思います。この2つのうち、時間的に厳しければ、片方でも良いかと思います。これらは夏までにやります。①にも書きましたが、一度やったらすぐ①の復習のサイクルに入れます。夏からは過去問も②に入ると思います。
注意点としては、2点あります。1つ目は①と②の適度なバランスをうまく取った上で、他の勉強との兼ね合いを考えることです。英語だけの勉強生活にせず、受験で使うすべての科目、学校の勉強をうまくスケジュールに組み込んでください。また、過去問については、3年生になった段階で、志望校のものを1年分(少し古めで5年前程度でしょうか)をきっちり時間を測ってやりましょう。ここで、自分と各大学の問題との距離感を知る必要があります。ここまで頑張ってきて、上手くいかないこと、意外と上手く行くこと、それぞれあると思います。それを糧に日々の勉強を充実させてください。
また、勉強法についてはいくつか書きましたが、あくまで私の考えです。他の合格者の友人たちの話も合わせているので、間違いは少ない方法ではあります。ただ、個人的に合わない、ということは考えられるので、自分のやりやすい方法に変化させることが大事です。例えば、途中で出した同じものを何周するか、といったことは人それぞれです。ぜひ、2年生の間に良い方法を探し、3年生は勉強法で悩むことがないようにしてください。
大変長くなってしまい、分かりづらいことやまとまりが悪いところもあると思いますが、私なりに有効だと考える参考書や方法について触れました。もちろんやり方や参考書の全てがハマると良いですが、鵜呑みにしてこなすだけになることは避けてください。合わないものは切り捨て、使えることを自分なりに解釈してみてください。ここから先のいーださんの勉強の一助となれば幸いです。辛い時、苦しい時もあるかと思いますが、合格する受験生はそこをうまく乗り越えていきます。いーださんも彼らに負けず、合格を勝ち取ってくださることを心より祈っております。
ここまで読んでくださってありがとうございました。
コメント(4)
いーだ
こんにちは!まずは回答ありがとうございます!
すみません、自動で年度の箇所は更新されると思って何もしてませんでしたが、新高3です。
現状は
シス単→定期的に復習、パス単準一→もうちょいで全部復習に入る、解体英熟語→定期的に復習
Vintage終わって英頻1000もほぼ完璧
解釈70→基礎解釈100→透視図(今ここ)
って感じです。なので、ただ訳すだけなら早慶レベルもほぼ問題無いです。ですが、ずっと長文をやってこなかったので共通テスト模試も時間が全然足りず4~6割、駿台模試は文法で満点近く取り続け偏差値60くらいです。「長文やらないと」と感じ、まずは共テレベルの長文を素早く読めるようにし共テ模試で8割を目指すべくポラリス1から始め音読してます。あともう1つは訳すだけなら問題無いけど長文の内容理解が出来ないです。解釈は「倒置が〜、これは名詞節で〜」みたいに一文一文を正確に読む訓練に徹していたので、文の内容を理解には全くフォーカスしないで勉強してましたので長文の設問は大体不正解です。
これらを鑑みて、内容理解をする&素早く正確に読めるようにしたいです。理想は9月の夏休み明けからは過去問演習に入りたいなと思ってます。長い文になってしまい申し訳ないですが、以上を踏まえ何かアドバイスを頂けると嬉しいです。よろしくお願い致します。
いーだ
ちなみに、ポラリス1は全然抽象的ではない分で、頭の中ではありますが段落ごとに「これは女子の脳のことを言ってるな。」、「次の段落は男子の脳について述べてるな。」というのは考えながら勉強してます。ただ、本当に全然抽象的な文章ではないので、予備校のテキストの長文を読むと(???)ってなってしまうのが現状です。
tona
なるほど、色々と勘違いして見当違いな回答をしてしまったかもしれません。上で書き忘れていましたが、単語などを繰り返しやっているのはとても良いことです。
その上でですが、英文を読んで問題を解く、ということに対して少し認識にずれがあるかもしれないので、私の考えを書いていきます。
まず長文ができないということに関して、理由は大きく、
①英文の理解ができていないため。
②問題の対応ができないため。
のいずれかです。
①は和訳ができるレベルであれば、問題ないです。抽象度とかの問題ではなく、本当に和訳ができているのであれば、ここでの問題は起きません。もちろん、文章ごとに起こりうることなので、全ての英文でとは言いませんが、共通テストの長文のレベルで理解ができていないものがあるのであれば、コメントに書いたような、やったことある文章を期間を空けて丁寧に読む・解くを繰り返すのが、最も効率的だと思います。また、読む時には、段落ごとにどんな話をしていたかを余白に軽く書いておく。和訳のようにすべての単語に注力せず、文の塊ごとに読む(詳しいやり方などは「英文 スキミング」などと検索すればでてきます)、といったことに注意してやってみてください。
②は問題での対応ができない、ということ。共通テストの長文で起こりうる間違いの原因はこちらな気がしますが、そこは経験がものを言います。ある程度やってできていない場合は、①の理由だと割り切ってください。
さらに疑問点等ございましたら、返信をよろしくお願いします。長文も根気が試されるものなので、焦らず伸ばしていきましょう。
いーだ
納得しました!
丁寧にありがとうございます!