早稲田大学教育学部のこと教えてください
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なな
高3早稲田志望です。
早稲田大学教育学部C方式について知りたいです。私文志望が利用することは可能なのでしょうか。共通テスト5教科や総合問題など対策を教えていただきたいです。(目指すかは別としてです。)
回答
小林拓海
すべての回答者は、学生証などを使用してUniLinkによって審査された東大・京大・慶應・早稲田・一橋・東工大・旧帝大のいずれかに所属する現役難関大生です。加えて、実際の回答をUniLinkが確認して一定の水準をクリアした合格者だけが登録できる仕組みとなっています。
ご相談いただき、ありがとうございます😊‼︎
私立文系がC方式を受けることはもちろん可能です。ただしそれなりの犠牲を払うことになる(だからこそ穴場になりやすく私はイチオシしています)方式なので、使う場合は覚悟が必要です。ですが、そのリスクを払ってでも早稲田にどうしても受かりたい人には明らかに有利なので、おすすめしたい試験です😊
教育学部C方式は共通テストが6科目8科目必要になるので、「いやいや‼︎これ私文受けられないじゃん‼︎」と勘違いする私立文系志望が多いのですが、実は早稲田に行きたいならライバルが敬遠しまくって穴場になっているこの方式は、実力が足りていないと思っている人ほど絶対受けたいところになります。
共通テストに関してはこれから説明する理由で対策をそこまで本腰入れてやる必要はないのですが、9月に共通テストへ出願する際には、英語R・L、数学2科目、国語、地歴公民2科目、理科基礎2科目、情報1科目の国公立6教科8科目型で出願をしておかないと受けられないので、その点は注意していただけたら幸いです。
そのうえで、まずなぜ6教科8科目も共通テストを受けないといけないのに私立文系の逆転合格狙い組におすすめかというと、これには以下のような理由があるからです。
①共通テストの点が低くても2次が取れれば受かるため。
・共通テストは配点が90点で150点ある2次よりも圧倒的に配点が小さいです。理科や数学にいたっては100点満点を9点に圧縮するので、できる人とできない人の差がほとんど生まれないです。
・共通テストは足切りに使うためのものなのですが、過去2回とも倍率は3倍程度でした。公式いわく、8倍以上になったら共テ成績で足切りが発動するのですが、過去8倍を超えたことはないし、これから説明する理由でライバルが避けまくってくるので、今後も人が集まらないと思います。だからこそ、逆転合格のチャンスが広がります。
②私立文系の早慶余裕合格組が受けてこない。
・教育学部の場合、C方式を受けるとA方式(こちらは英国社のいわゆる普通の私立文系の入試です)に出願ができなくなります。教育学部A方式は早稲田のなかでも比較的問題が解きやすいので、自分の実力に自信がある人ほどA方式で受けようとしがちです。そのため、早慶志望でも上位の実力がある人はC方式を避けてA方式を手堅く取りに行こうとするので、合格確実なライバルが受けてこないです。
・また、2次が難しいというよりクセがかなり強く、普通の教科の勉強では解けないような問題を出す学部はさらに敬遠されます。そのため、同じ教育学部でも2次で英語が出題される英文学科や国語が出題される国文学科は対策がしやすいぶん、逆転合格組は苦戦が予想されますが、高校では習わない総合問題を出してくる「教育学科教育学専修」や「教育学科生涯教育学専修」はさらに有力な穴場になります。
③他の学部によくいる東大、京大、一橋と併願する強力なライバルがC方式を受けない
・対策しにくい問題が出ることは国公立を第一志望にする人の動きにも影響します。政治経済学部や法学部は東大京大一橋志望の圧倒的余裕合格勢が他学部だとたくさんいるので、その人たちが順当に受かって早稲田第一志望の人や逆転合格組の合格の枠が狭まります。だからこそ早稲田は難関だと言われることが多いです。
・しかし、特に生涯教育専修や教育学専修は、国公立志望の人が第一志望では受けない「総合問題」という独特な試験を出すので、「第一志望でもない早稲田のためにこんなよく分からない問題の対策はしたくない」、と考えて、避ける可能性がとても高いです。そもそも教育学部はA方式でも東大、京大、一橋志望があまり受けないことで有名ですが、C方式はさらに受けないです。
・その結果、政治経済学部などとは違って、国公立志望の人で併願してくるのは筑波大や東京学芸大、千葉大などを目指す教育学部志望の受験生たちになる可能性が高いので、他学部に比べてまだ逆転しやすいと思います。
上記①〜③の理由からA方式よりも明らかにチャンスがあるので、個人的におすすめしたいです。
ここからななさんにご相談いただいた本題に入ります。
共通テストの6教科8科目の対策方法についてですが、個人的には、緩急をつけてとるべき科目と捨てる科目を明確にして臨むのが良いと思います。過去の傾向から足切りが発動する可能性は低いので、個人的にはトータルで4〜5割とれれば戦えると思います。
そのうえで早稲田教育C方式の配点をみてみると、
英語 18点(R 9点、L9点)
数学1A 9点
数学2BC 9点
国語 18点
地歴公民 18点(1科目あたり9点)
理科基礎 9点
情報 9点
こんな配点になっていまして、
意外にも英語、国語、地歴公民1科目だけでも配点合計が18+18+9=45点で実は全配点90点中半分の45点を占めているんですね😳‼︎
これを踏まえて個人的には私立文系が戦うには以下の3点のポイントをおさえると良いと思います。
①英・国・地歴公民の共通テスト対策はしっかりやる。
②①ができたうえで、理科基礎と情報を可能な限り対策する。
③数学を使う予定でない場合は数学はノー勉で受ける。
という3点が大事だと思います。
コスパを考えると、理科基礎と情報は非常に対策にかかる負担の小ささに対して得られるリターンが大きいと思います。この2科目は配点が小さいのですが、頑張る価値があると思います。
私が思う理想の取り方は以下のような形です。
英語 11点(R 6点、L5点)
(18点満点中6割とるイメージです。)
数学 1点(2科目合わせて)
直感でもぎとる想定です。
国語 11点
(18点満点中6割とるイメージです。)
地歴公民 6点+3点
(早稲田以外でも使う予定の本命科目で7割、もう1科目は公共倫理を選んでノー勉で3割確保したいです)
理科基礎 6点
(9点満点中7割とるイメージです。)
情報 4点
(9点満点中4割くらいのイメージです)
これで42/90になるので、まずまずの点数だと思います😊
続いて総合問題に関してですが、こちらは
・教育学科
・社会科
・複合文化学科
の3学科で総合問題が科されます。
このうち個人的に1番逆転合格を狙いやすいのは教育学科の総合問題だと思います。
社会科に関しては、地理、歴史、公民の知識がないと書きにくいような幅広い社会科の知識が問われる問題になっているので、日本史や世界史などピンポイントな科目が得意という形では通用しにくいです。ですので、社会科は地力勝負になりやすいのかなと考えます。同様に複合文化学科に関してもテーマが多岐に渡って絞りにくいので、こちらは対策していてもしていなくても差をつけにくい感じがするので、やりにくいのかなと感じました。
それに対して教育学科の総合問題は教育学についての知識がある人は有利になる一方で、問題自体のクセもあるので、教科の学力では決まりにくいのかなと私は予想します。そのため、ある程度対策ができて、かつ対策したかしないかで差がつきやすいと思われる教育学科を選択するのが個人的にはおすすめです。
対策に関しては、ゼロから始めるとして以下のようなスケジュールと教材で進めていくと良いと思います。
★教育学科C方式総合問題対策ルート
[高3 8月]
◎教採セミナーさん
https://youtube.com/@kyousaiseminar?si=fvq46nYf4JmIC62P
【教職教養】教育史
【教職教養】教育原理
【教職教養】教育法規
【教職教養】教育心理学
息抜きに教採セミナーさんの動画をご覧いただいて内容に興味が持てそうか確認していただけると良いと思います。内容がダメそうであれば、社会科や複合文化学科などに切り替えたり、C方式をやめる決断をしても良いと思います。
[高3 9〜10月]
◎スマートステップ小論文
◎書き方のコツがよくわかる 人文・教育系小論文 頻出テーマ20
スマートステップは小論文の書き方を実践演習形式で学べる参考書になるのでこの参考書で小論文のような意見陳述の問題への対策をしていきたいです。そのうえで教育学の知識もいれておきたいので頻出テーマ20で背景知識を学びます。
[高3 11月]
◎考え方と書き方が身につく 世界一わかりやすい 総合問題の特別講座
総合問題形式への慣れと基礎力を鍛えます。まだ新しい入試で傾向が定まっていないからこそ、色々なタイプの問題に触れて対応力をあげていくために、この参考書がおすすめかなと思います。
[高3 12月〜]
・教育学部サンプル問題A,B,C,D
https://www.waseda.jp/fedu/edu/news/2022/03/23/14163
・過去問 2023年度&2024年度…こちらは赤本に掲載されています。
12月以降はサンプル問題と過去問2年分を徹底的にやり込んで研究したうえで本番に臨みたいです。
こんな感じになります。
さらにプチ情報をお伝えすると、10月末〜11月上旬ごろに行われる河合塾の早慶レベル模試ならびに代ゼミの早大入試プレもしっかりチェックしておきたいです。もしC方式総合問題型の受験が可能な場合は、なるべく総合問題を受けられる形で受験されることをおすすめします。早慶レベル模試や早大入試プレの貴重な予想問題が手に入れば、資源が少ないC方式対策にかなり有効活用できると思いますのでおすすめします。
長文になり恐縮ですが、私が思う早稲田大学教育学部のC方式を私立文系選択が受けるメリットとその対策方法について、持てる知識や作戦をすべてこの記事にまとめてみました。受験するかしないかの判断材料ならびに対策の一助になれば幸いです。
コメント(2)
なな
ありがとうございます!!
私はまだ基礎が完璧に固まったり早稲田の過去問で半分も取ることができていない状況なのでやっぱり国英日を極めることが重要かもしれないと思いました。
今回詳しく教えてくださり詳しく仕組みを知ることができました!!ありがとうございました!!
小林拓海
お忙しいところご覧いただき、またご返信いただき、ありがとうございます😊‼︎
そうなんですね‼︎3科目の基礎固めも大事だと思うので、その方針で進めていただくのが良いと思います👍‼︎
入試近づいてまた状況が変わってきたりする場合には、C方式のことも念頭に入れながら選択肢を広く持ってベストな戦い方をしていただけたら幸いです🙇‼︎
早稲田受かってください🙌応援しています📣‼︎