模試の時間が間に合わない
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ジョーノ
模試を受ける時、数学が時間内に解き終わりません。
普通に解けば間に合うのかもしれませんが、模試となると、間違えるかもしれないと思ってしまって、普段なら暗算でする計算も筆算を書いたり、一旦答えが出ても本当に合っているのか心配で一からもう一度考え直したりしてしまいます。
そうしているうちに時間が過ぎて行って間に合わない事が多々あります。
国語や英語は大丈夫なのですが、数学は不安でこういうことになってしまいます。
何か対処法や、解き方などのアドバイスがあれば教えていただきたいです。
回答
数学物理好き
すべての回答者は、学生証などを使用してUniLinkによって審査された東大・京大・慶應・早稲田・一橋・東工大・旧帝大のいずれかに所属する現役難関大生です。加えて、実際の回答をUniLinkが確認して一定の水準をクリアした合格者だけが登録できる仕組みとなっています。
ジョーノさんこんにちは。
確かに試験の時の時間の使い方は学校で教わらないので分からないですよね。今回は試験のときの時間配分と数学における実験の2つについて主に話していきますね。
まず、時間配分についてです。これは数学に限らず理科や共通テストのときにも応用が効きます。その解き方とは、縦ではなく横に解くということです。何を言ってるのか分からないと思うので詳しく解説していきます。
数学や理科などの科目には大問があり、それぞれの設問が紐で結ばれてるように関係がある場合が多いです。このとき、大問1つを完全に解き切ってから次の大問に進む、これを縦に解くといいこれは試験中やってはいけません。これがなぜかと言うと最終的に実力的に解けた問題、或いは簡単な問題を時間がなくて解けなかったと言う事態を避けたいからです。試験中に大問1つにハマりすぎて他の簡単な問題解く時間がなかったという経験ありませんか?それは縦に解いているからそういう状況に陥ってしまうのです。
試験において1番大事なことは、みんなが取れるような問題を落とさないということです。それが合否を左右します。難問ではあまり差がつきません。みんなが取れるような問題を落とさないことが合格へと繋がるのです。
例えば試験時間が120分で大問が6個あるとします。1つの大問に使える時間は平均して20分。その20分を一度に全部使い切るのではなく、最低でも2周をして解くのです。1周目で解ききらなくて大丈夫です。具体的には
大問1(5分)→大問2(6分)→・・・→大問6(7分)→ここから2周目→大問2(14分)で完答→・・・→大問1(15分)で完答
のような流れです。注目してほしいのが、2周目では順番が1からではないことです。これはどういうことか。1周目で何をしているのかというと、問題1つ1つの難易度、解きやすさを実験(後述)をすることで確認しています。そして解きやすいと感じた大問から2周目は解き始めるのです。
6人の人と初めましてをするとき、1人1人に20分も使いませんよね。まずは、6人の人達と軽く挨拶をして、2周目でしっかりと話をします。それと同じことです。
理解して頂けたでしょうか。数学は縦に解くのではなく、横に解くのです。
次に「実験」についてです。数学ができる人は実験を無意識のうちにやっています。数学者が未知の問題を解くときもこの実験をして解いているのです。
実験は主に以下の3つに分かれます。①文字を具体化②イメージをする③類題を作る
①文字の具体化
これは文字通り、問題で変数(x,y,z,a,s,t…etc)が与えられたとき、実際にその変数に0や1などの簡単な数字を入れて考えてみるということです。文字が増えるとどうしても難しく感じてしまいます。だから具体的な数字を入れて、簡単な問題に帰着させるのです。そして、具体的な数字で解けたのならば、その問題は解けたも同然です。なぜなら、その数字を文字に置き換えるだけで解けたことになるからです。文字に具体的な数をいれて使った解法を”そのまま”使えばいいのです。簡単に思えてきませんか。そして、最後に「検算」をやりましょう。出てきた答えに先ほど実験で使った数をその文字に代入して、実験のときに出てきた答えと一致すればその答えの正当性は増します。最初から解き直したり考え直すことをしなくても自分の答えに自信を持てるわけです。実験をやる意味を理解して頂けたでしょうか。
②イメージをする
特にグラフの問題などではイメージをすることが大切です。どういうことか。関数の問題を数式だけで解くのではなく、グラフを使ってイメージをしながら解くということです。代数的に解くのではなく、幾何学的にまず考えてそれでも無理なら代数的に解きましょう。
共通テストの問題は解けるのに、2次試験の問題が解けないという悩みがよくありますが、それは分野ごとに解いているからです。
難関大レベルにもなると、二次関数の問題で複素数やベクトル、三角関数を使う必要が出てきます。つまり本当の「数学力」が要求されているわけですね。二次関数の問題は代数的に、ベクトルはベクトルを使って、複素数の問題では複素数を使うなど分野ごとに縛られるのではなく色々な分野に跨って考えてください。
③類題をつくる
これは実験の中で1番難しく、出来るようになるには経験が必要になります。例えば、3元1次不定方程式の問題(過去に難関大で出題された)
「35x+91y+65z=3の満たす整数(x,y,z)の組を1組求めよ。」
というもの。これは一見難しそうに見えて解法が思いつきません。しかし類題を作ることによって解き方が見えてきます。類題作れますか?今回の場合は三元→二元に変えて少し簡単な類題を作りましょう。そして
「2x+3y=5を満たす整数の組を1組求めよ。」
という類題を解いてみます。そのとき「合同式を使ってみよう!」と閃いたのならば、「お!では三元の場合も同じように合同式を使ってみよう!」とアイデアが浮かぶわけです。
解法が思い浮かぶかは運要素がありますが、実験のうちの「類題をつくる」をすることで解法を思い浮かびやすくなりましたね。
以上、説明できることの殆どを説明することができました。あとは実践あるのみです。たくさんの問題を解く上で今日学んだことを意識して“質の高い”演習を積んでください。
応援しています📣
コメント(3)
ジョーノ
アドバイスありがとうございます!
私は、一周目で全部解こうとして時間を取られる事が多いので、一周目は様子見程度でやってみようと思います。
追加の質問になってしまいますが、一問につきどのくらい考えて分からなかったら飛ばすと良いでしょうか?途中まで解けそうな問題は解きますか?
数学物理好き
質問ありがとうございます!
1問に使える時間を予め計算しておいて、それとの兼ね合いだと思います。実験をしても全く解法が思い浮かばない場合は、解く問題の優先順位がガクッと下がります。そういう問題は直ぐに後回しにして他の解ける問題で完答するようにして下さい。(検算をするなどして100%答えに自信が持てるようにする)
全く手のつかないような問題を探すために1周目で実験をするのです。そのような問題に時間をかけすぎることは無いようにして下さい。
もし実験のやり方についてもっと詳しく知りたかったり、わからないことがあったら個別で対応するので気軽にメッセージ送って下さいね✨
ジョーノ
詳しくありがとうございます。