過去問を試しに解くべきか
UniLink利用者の80%以上は、難関大学を志望する受験生です。これまでのデータから、偏差値の高いユーザーほど毎日UniLinkアプリを起動することが分かっています。
ni
新高3の阪大理系志望です。
春休み頃に過去問1年分を試しに解いておくのがいいとよく聞くのですが、まだ習い終えていないところがあったり基礎を固めきれていない分野があったりするので過去問が無駄になってしまうのではないかと思い悩んでいます。
私は一度解いた(解こうとした)問題を覚えてしまうところがあるので、同日模試も受けていません。ですが周りの旧帝志望は今年度分は解いているそうで不安です。
先輩方はいつ頃過去問を解き始めていらっしゃったか伺いたいです。
回答
Datty
すべての回答者は、学生証などを使用してUniLinkによって審査された東大・京大・慶應・早稲田・一橋・東工大・旧帝大のいずれかに所属する現役難関大生です。加えて、実際の回答をUniLinkが確認して一定の水準をクリアした合格者だけが登録できる仕組みとなっています。
体験談から失礼します。私は長い間東大を第一志望にしていましたが、国語、数学、英語は高2の夏休みくらいから少しずつ目を通していました。そのため、本番のこの三教科では合格者平均点以上を取ることができました。一方、世界史と日本史では、知識が足りないうちは過去問での論述には対抗できるはずがないと考えて歴史用語のインプットをギリギリまで続けた結果、東大論述に全く対抗できないまま二次試験が終わってしまい、これが不合格の要因となりました。もし、現役時代に世界史日本史の過去問にも早くから取り組んで、過去問を解きながらあやふやな部分も覚える、という方法を採っていれば、現役合格できたのではないかと今も思っています。
自分が最後にどんな問題が解けるようにならなければならないのかを知るのはとても大事です。
登山道が何キロあるのかも、途中にどれだけの砂利道、岩、急な坂があるのかも全くわかっていない人が闇雲に準備して登山にのぞめば、余計なものを持って苦しい登山になる上に、自分だけじゃ思い至らないような事態があり結局登りきれずに終わるかもしれません。でも、過去にどんな事故や事態があったのか、ゴールまでどれくらいの距離があり、何が必要かをよく調べて登山する人は、登る山に合わせて過不足なく準備をして登ることができるので登山成功の可能性も高まります。ゴールもわからずに勉強するのと、自分とゴールの距離を理解して学ぶのとでは、雲泥の差があるのです。
旧帝大は過去問も教科ごとに20年分の赤本青本がたくさんあるので、新高3ならば、教科によっては演習としてガツガツ解くような取り組み方をはじめてしまってもいいでしょう。最新年度分の過去問を解く、というのも大正解だと個人的には思います。10年以上前の過去問にもその大学の出しがちな内容が本質として現れていることは多々ありますが、結局のところ、今年度の入試問題が来年あなたが受ける入試に最も近いものです。人によって過去問が無駄になる、ならないといった意見は様々ですが、最終的に二次試験に向かう時にはどの教科も十数年分の過去問をこなしている状態にあることは必須だと思えば早いか遅いかの違いです。それに、直前にもう一度解く時にはまた一回り二回り成長しているものなので、問題への取り組み方も問題から得られる学びも変わります。何度やっても大丈夫です。また、本当の直前期には、新しいものではなくすでに解いたことのある過去問を手軽に確かめる程度に目を通して解き方の感覚だけを維持する、という方法も役立つことがあるのです。なんにせよ、何度もやることにもメリットはあるので、気にせず解いちゃってください。
ゴールをみるというのは、精神的な部分でもとても支えになる考え方です。今後の受験生活で、不安になること、嫌になること、泣きたくなること、焦りに焦ること、色々あると思います。そんな時はとりあえず、入試の時にどうしていたいか、4月の自分がどうなっているといいかを考えてみると、やるべきことがはっきりするはずです。
今からでも十分間に合います。とりあえずこの春、一年分は解いてみましょう。
応援しています。がんばれ受験生!
コメント(1)
ni
とても詳しく教えていただき大変参考になりました。
迷わず過去問に触れていこうと思います。早速最新年度分を解いてみます!
回答していただきありがとうございました!