英語を感覚で答えている
UniLink利用者の80%以上は、難関大学を志望する受験生です。これまでのデータから、偏差値の高いユーザーほど毎日UniLinkアプリを起動することが分かっています。
にも
国立大理系を考えている新高2生です。
どの大学を受けるにしろ将来的にも英語は使えた方がいいと思っているため、英語の勉強をしっかりしていきたいと考えています。
現状の成績は全統模試で英語の偏差値は72ほどあり、学校でも基本的に困る様なことはありません。
ですが、中学の頃から英語を読む時はかなり感覚で読んでいて、先生方の言う「文構造の意識」が今ひとつ分かりません。
高一の6月ほどからポラリス英文法1と英文熟考をやっていて、ポラリスはかなり楽に解けて、熟考はすこし考えるものもあるくらいのレベルです。
英語をこのまま感覚で解いていたら危ういのでしょうか?
また、その治し方などあれば教えていただきたいです。
回答
reo
すべての回答者は、学生証などを使用してUniLinkによって審査された東大・京大・慶應・早稲田・一橋・東工大・旧帝大のいずれかに所属する現役難関大生です。加えて、実際の回答をUniLinkが確認して一定の水準をクリアした合格者だけが登録できる仕組みとなっています。
結論、現状の偏差値や力がどれほどであれど、いつか壁にぶち当たることは間違いないと思われます。
ある英単語を英単語帳で見て、その単語が名詞か形容詞か副詞か動詞かその他の品詞か・・・
これらを判断するのは感覚でも大丈夫です。
ただし、その単語が文中に現れたとき、話は変わってきます。
その単語1つがどの単語を修飾し、どの様な働きを持ち、どのような文の構造を取っているのか・・・
これらが理解出来ないだけで、1文1文でどのフレーズが話題の中心になっているかを「論理的に」よみとることが出来なくなってしまいます。
単語に限った話ではありません。
副詞句、従属節、前置詞句・・・
節や句という大きなまとまりになっても単語と似たような状況が発生するのは、恐らく質問者さんは既に理解していることかと思います。
これを正しく理解出来ていないと(単語よりもスケールが大きいので、より)文章を論理的に読むことができなくなってしまいます。
基礎となる文法が理解出来ていないと、倒置法や例外的な文法は絶対に正しく理解出来ません。
ここで言っている「論理的」という言葉が意味するのは、一つ一つの言葉がその位置に存在している理由を根拠を持って説明することです。
The development of a new digital marketing strategy is on the agenda for this afternoon’s meeting.
(新しいデジタルマーケティングの戦略の立案が、今日の午後の会議の議題に上がっている)
上記の文章は、
・第1文型SVの構造
⇒長い主語(主部)とbe動詞の構造/be動詞は名詞を補語(C、S=Cの構造が完成する)に取れば第2文型、そうで無ければ(存在自体を表すbe動詞の働きであれば)第1文型であるため
・仮に、development 以外の選択肢(例えば、develop、develops、developed、developing等)があったとしても、冠詞(the/a/an)の直後に入りうるのは名詞が第1候補のため、それ以外の選択肢や似た意味を持つ名詞以外の品詞が入る可能性は非常に低い。(動名詞が入る可能性が高くなるのは、それを修飾する副詞が存在する場合⇒動詞が名詞化する動名詞であれば、修飾の際に形容詞では無く副詞をとるから)
・of以下が名詞”development”を詳しい内容を補う、修飾部分の終了の見分け方は動詞の直前である
・on the agenda(議題にあがる)、for this afternoon’s meeting(今日の午後の会議)は前置詞句としてまとめられる。Be動詞は自動詞と同じく、(補語は取るが)目的語は不要である
等々、1つの文だけでも軽くここまで説明が可能です。
なぜthisを用いるのか?afternoonに’sがつく理由は?等々、まだまだ語れる部分は残っています。
私は、英文学科に所属しているわけでもありませんし、英語に特別詳しい分けでも得意だった分けでもありません。
正直言って、受験生時代はここまで詳しく語ることが出来なかったかもしれませんが、このような意識は必ず二次試験で活きてきます(共通レベルでは問われませんが)
英作文や英文和訳・和文英訳のさいは、正す前の文構造が理解出来ないようであれば正しく文に書き起こすことは不可能です。難関私立では、この部分を狙った穴埋め問題が多数出題されます。
現状、質問者さんの意識は非常に素晴らしいです。
だからこそ、ここまで論理的に考えて解けるようになって欲しいと感じています。
英語を感覚で読まないよう、「英語の構文150」「TOEIC L&R TEST 出る問特急 金の文法」が非常にオススメです。
後者は高校生がやっている姿は1度も拝見したことはありませんが、私が使ってきた参考書の中で、最も構文や文構造、品詞に着目しつつも、解説がしっかりしている参考書に当たります。
ゆくゆく大学生になって勉強する必要がある可能性が高い参考書であるという理由も含め、是非検討してほしいです。
以上、参考にしていただければ幸いです!
(ちなみに例として用いた英文はTOEICの参考書の題1問目の問題から引用しました)
コメント(3)
にも
詳しく例も出して答えていただきありがとうございます!
質問なのですが、例に出していただいた参考書をやる時に意識した方がいいことなどありますでしょうか?
reo
コメントありがとうございます!
ぜひ、クリップ等で再度読み返せるよう活用してください。
私が意識したのは、『書き込まないこと』です。
1度メモ書きを残してしまうと2周目以上やる時に思考の手助けをしてしまい、1回目のような思考が出来なくなってしまいます。
新しく覚えた単語や文法に関してをまとめたいのであれば、別冊のメモ帳などを活用するのが良いと思います!
にも
ありがとうございます!
何時でも見返せるよう手のひらサイズのメモ帳を探してみます!