早稲田の国語、日本史は合格点に届いている。英語がダメ…
UniLink利用者の80%以上は、難関大学を志望する受験生です。これまでのデータから、偏差値の高いユーザーほど毎日UniLinkアプリを起動することが分かっています。
むう
こんにちは。早稲田大学文学部、文化構想学部志望の高三です。私は早稲田大学を英検利用型で受けようと考えています。過去問を解いてきて国語を75%、日本史を80%に持ってくることができました!しかし、親は英検利用型だと落ちるから普通に英国社の対策をしろと言うのですが、正直言って英語の過去問が全く解けません。英語は諦めてもっと国社を全体8割に近づけるか、英語を集中的にやるかどちらがいいでしょうか。教えていただけると幸いです。
回答
kobayash
すべての回答者は、学生証などを使用してUniLinkによって審査された東大・京大・慶應・早稲田・一橋・東工大・旧帝大のいずれかに所属する現役難関大生です。加えて、実際の回答をUniLinkが確認して一定の水準をクリアした合格者だけが登録できる仕組みとなっています。
むうさんはじめまして。早稲田社学3年の者です。私も文構を併願し(落ちました)、その時の得点開示のデータがありますので、それを含め、他データも参照しながら、英検利用と3科目型のどちらが良いか分析していきたいと思います。
文学部は受験していないため、今回は文構のみのデータを扱いますが、両学部受験事情はほぼ同様かと思いますので、参考にしてみて下さい。
本回答は以下の構成です。
①英検利用、3科目型どちらが良いのか
②文構の特徴
③むうさんの現状
以上、2点です。
①英検利用、3科目型どちらが良いのか
結論、両方受験しましょう。
両方受験可能とのことですので、少しでも合格率を高めたいなら両方受けるべきです。
なお本相談では、両方受けるにしろ、英語の勉強に重点を置くか、そうでないかという部分が趣旨であると思います。
この結論は、英語に重点を置くべきです。
その理由ですが、国語と日本史の伸びしろはもう少ないからです。5割を7割にするのと、7割を9割にするのでは、同じ2割上昇でも後者の方が負担は大きいです。これを経済学の分野では限界効用逓減の法則と言います。画像検索で「限界効用逓減」と調べてみると、分かりやすい図が出てくると思います。
②文構の特徴
ご存知の通り、文構は得点配分が特殊です。英国がそれぞれ75点、日本史が50点となっています。大学入試では主に、英語だけ配点が高い、もしくは全科目同一なのが一般的です。したがって、国語が優遇されている受験方式と言えるでしょう。ましてや、英検利用ではなおさらです。
したがって、国語でライバルを圧倒する学力があるならば、英検利用は最適です。(日本史も当然、他を圧倒する学力がなければならないが)
③むうさんの現状
まず、現状をまとめる前に、重要なことを一つ言っておきます。
過去問を解いたら各年度各科目の平均点を調べましょう。以下を読めば私の言っている意味がわかるかと思います。
それでは、むうさんの各科目の過去問得点状況を見てみます。
英語:不明
国語:75%
日本史:80%
以下は、3科目型入試の過去10年(2014-2023)平均点の中央値です。
(小数点第二位四捨五入)
英語:37.3点(49.7%)
国語:45.6点(60.8%)
日本史:31.3点(62.7%)
何が言いたいかと言うと、英語だけ平均点は例年低いと言うことです。だから、むうさんが英語ができないというのも、「他教科と比較して低い」という意味ならば、それは至極当然の結果ということです。またこれは中央値です。これより低い年、高い年もあるということです。
国語で見てみれば、過去10年の平均点は、
最高値:52.1点(69.5%)(2015年)
最低値:40.4点(53.8%)(2017年)
これだけ乖離があります。
特に、2021年以降は3年連続平均点が極めて高く65%前後です。
先ほど、文構の特徴として、国語が優遇され、英検利用ならば、他を圧倒する国語力がなければならないと言いましたが、平均点プラス10%程度では、「圧倒している」とはいえないのではないかと思います。
「圧倒できない」とどうなるかというと、標準化で大きく点数を下げられます。
私は2021年度入試で素点54点取りましたが、標準化で44.572点まで下げられました。(ちなみに平均は48.95点)約10点の下げ幅です。すなわち、平均点が高い年では、80%程度取ってやっとスタートラインくらいな訳です。
国語について述べてきましたが、次は日本史です。日本史では80%前後の得点率のようですね。かなり良い点数かと思います。
私は早稲田の日本史を80年分研究しました。(文、文構含め)
それによって導いた結論があります。
それは、得点の理論値は90%だということです。(平均点は60%を想定)つまり、満点は取れないように出来ています。1割は確実に捨て問、悪問です。
したがって、一問一答や教科書を完璧に記憶し、マークミスなく正確に記述できれば90%の得点は見込めます。ただし、人間誰しも多少のミスや知識の抜け漏れはあるものです。その結果が今の得点率80%ということです。あと一ヶ月半ありますので、85%くらいまでは伸びるでしょう。90%いけば本当に素晴らしいです。ただ、英語を捨て、一ヶ月半で1割上がるか上がらないかの勝負をするならば、両方やって、日本史は85%を狙う、英語は10%か20%上げることを目標にした方が全体的な得点の伸び幅は大きいです。
以上が、むうさんの現状分析です。
最後にまとめです。
今回繰り返し、平均点というデータを用いてきましたが、英検利用ともなれば3科目型より平均点は上昇します。
その上、限界効用逓減の法則によって点数の伸びしろが少ない中で、点数を上げなければならないのが現実。どれだけ英検利用が厳しい戦いかお分かりいただけたかと思います。
3科目型を捨て英検利用に絞るのではなく、英語ミスった時の保険くらいの立ち位置で、英検利用を受け、地道に3科目型の勉強をするのが良いかなと思います。
以上が私からのアドバイスになります。
参考にしてみてください。
(おまけ)
私の2021年度文化構想学部の得点開示です。
科目、素点、調整後の得点、平均点の順です。
英語:44、46.893、36.901
国語:54、44.572、48.95
日本史:41、36.666、31.489
合計点:139、128.131、×
合格最低点:130.6
コメント(1)
むう
ありがとうございます!丁寧に答えてくださって安心しました…!
もう少し頑張ります!