2年間の悩み 英語長文の解き方
UniLink利用者の80%以上は、難関大学を志望する受験生です。これまでのデータから、偏差値の高いユーザーほど毎日UniLinkアプリを起動することが分かっています。
かた
英語長文で二つ大きな悩みがあります 。早稲田志望です。
一つ目は現代文でも同じなのですが、初見問題を解く時、脳内で音読(黙読)していかないと理解できないということです。よく速読が得意な人に聞くと、目で見て理解したのを脳でイメージにしていると聞きました。しかし、実際に脳で全く音読せず、目だけを使って英文や現文に取り組んでみると1ミリも理解できず、ただ目線が先に先に進んでいくだけでした。ここで一つ聞きたいのが本当に得意な人は脳内で一切読んだりしていない(目だけしか使っていない)のかということです。集中しすぎてて気にしてないだけで普通に脳内音読してるのに気づいていないだけなのではないかと考えました。
二つ目は解いていくときのシャーペンの動かし方です。こんなこと気にしてないよと言われてしまえばおしまいなのですが、自分はずっと悩んでいます。ペンでただ文をなぞっていくと理解が薄まる気がします。ただなぞっていかないのも何故か不安で…皆さんはどうしていますか?重要な時だけうごして線を引くのか、常に追っていくか全く動かさないかです。
つまらない質問かもしれませんが、自分はずっと困っています… 回答していただけたら幸いです。
回答
高田 葵
すべての回答者は、学生証などを使用してUniLinkによって審査された東大・京大・慶應・早稲田・一橋・東工大・旧帝大のいずれかに所属する現役難関大生です。加えて、実際の回答をUniLinkが確認して一定の水準をクリアした合格者だけが登録できる仕組みとなっています。
英語の長文を速く読む方法について質問に回答しつつ、そのために必要な技能を説明していきます。
【1】英文の脳内音読について
まず、英文を読むときに目だけで文章を追っているのかという質問に関しては、実際にはそんなことはありません。音読とは少し異なるかもしれませんが、(人によっては無意識のうちに)文章を嚙み砕いてから読んでいます。
しかし、場合によってはそのような感覚(目だけで追っているような感覚)になることはあります。その場合とは、特別に構造が複雑ではない簡単な文章を読むときです。極端な例ですが、日本語でも禁煙や立ち入り禁止のポスターなどを読むときに脳内で音読しているような感覚はないと思います。夏油傑が階級換算で2級以下の呪霊なら無条件に取り込める的な感じです(この例えは無視してもいいです)。とにかく、脳内で音読しないで読めるというのは自分の能力にもよりますが、「簡単な文章」を読むときに限るということを覚えておいてください。早稲田の過去問を解くうえでほとんどその感覚は使えないと思います。もちろん、自分の能力次第で「簡単な文章」の基準を上げていくことはできますが、使えても共通テストの簡単な文章くらいまでだと思います。
それでは、英文の速読が得意な人が目で見て理解したのを脳でイメージしているような感覚が生まれるのでしょうか。それは、脳内で英文解釈の処理スピードが高速で行われるからです。音読するときの解釈のスピードよりも、読むときの解釈のスピードが上回るときに目で見たものを直接脳内で処理しているような感覚が生まれます。従って、この感覚を養い、英文の速読を可能にするには英文解釈の精度を上げていく必要があります。
【2】ペンの動かし方について
英文を読むときに速読を可能にするペンの動かし方について解説していきます。
【1】でも説明したように速読を可能にするのは英文解釈の処理スピードです。従って、解釈の処理速度を上げるためのペンの動かし方を習得するば、速読の精度は上がります。
どのようなペンの動かし方をすれば、解釈の処理速度が上がるでしょうか。私が実際にやっていたのはスラッシュリーディングと言われる類の動かし方です。その名の通り、英文を読むときに文法上の区切りに沿ってペンで/を引きながら読んでいく方法です。割と有名な方法なので、調べれば様々なやり方が出てくると思います。
ここではスラッシュを引く場所について、私のやり方を説明します。私は前置詞(on,at,toなど)や接続詞(because,when,howeverなど)、関係詞節(that節など)、be動詞などを文法上の区切りとしてスラッシュを引いていました。ただし、必ずしもこのルールに従うわけではなく、英文の構造理解に役立つ程度に引いていました。自分のやりやすい方法を色々試して、見つけてみてください。
例1:The first great lesson a young man should learn/ is that he knows nothing,/ and that he is of /but little value.
例2:Strange things are/ easier to understand than/ those we know too well.
【3】実践するために必要な技能
さて、それでは【1】【2】で解説した方法を最大限発揮するために必要な技能とそのための勉強方法を説明します。
何度か書いてきたように、速読のためには英文解釈の処理スピードを上げる必要があり、そのためには英文解釈の精度を上げることが大切です。英文解釈とはよく精読と呼ばれるもので、複雑な構造の英文について、その構造を正確に読み取り、適切な和訳を行う作業を言います。速読においては、とりわけこの構造の読み取りの速さが重要になってきます。andが何と何をつないでいるのか、that節の範囲はどこまでか、butやhoweverは何との対比であるかを瞬時に判断できるようになることが必要です。
この練習としては、英文解釈の参考書を使って練習するのがいいと思います。有名な参考書でいえば、英文解釈の技術100、ポレポレ、透視図などがあります。自分で持っているものがあればそれで練習してみてください。上記のような構造理解ができているかを確認しながら取り組んでみてください。
他にも、速読のコツを別の質問で回答しているので、興味があればそちらも見てみてください。
コメント(2)
かた
なるほど、よくわかりました。解釈は透視図をやってきたのですが、それを長文読む時に活かせてなかったことが非常に感じられました。頑張って習得していきます。ありがとうございました!
高田 葵
読んでいただきありがとうございます。
勉強がんばってください!