網羅系文法書をやるべきかどうか
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耳たぶ
高1一橋志望です。
国公立志望は網羅系文法書に時間をかけるよりも最低限の文法を抑え、早い段階で解釈や長文に移っていったほうがいいのかなと思い質問させていただきました。
ちなみにポラリス1は完璧に覚えていて、文法の基礎はできています。
回答
あべ
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少しずつ長文に慣れていくのはいいと思いますが、文法に関する知識を深めることが今の時期は大事であると思います。
まず前提として、
解釈はいってしまえば文法知識の中で
・長文で頻出の文構造に関する文法知識
・和訳問題で聞かれるような複雑な文構造を分解できるようにするための文法知識
を抽出したものです。
そのため、前提として文法を学ぶ際は網羅系参考書でインプットした文法を解釈系でアウトプットすることが必要であるということを理解してください。
ゆえに、この回答では文法(解釈)/長文という風に定義します。
よく、国立大学の受験生が陥りがちなのが、「細かい文法は覚えなくても良い!」という考え方です。「私立大学のように細かい英文法について聞いてくるような問題が出ないのだから最低限文章が読める程度にしておけば良いだろう」という風に考える気持ちはとてもよくわかります。受験直前になって文法を詰めている暇がないというなら、質問者様のような進め方でいいと思います。
しかし、基本的には今の段階では文法7長文3くらいの配分で良いと思います。
理由は2つ
1.文法への細かい理解や知識が精読に繋がり、それが最終的に長文を解くスピードの向上に繋がるから。
たしかに、長文の量をたくさん読めば自ずと文を読むスピードは上がります。これは思考の慣れが関係していて頭を慣れさせるにはとても良いトレーニングです。半年もやれば全員が同じ程度慣れることができます。しかし、これはほぼ全ての受験生が行なっていることで、差がつくのはそこではありません。
どこで差がつくか。それは文を読む正確さです。文法に関する知識が備わっている人はどんな文章でも、正確に、速く(正確に解釈できるため、文の流れがスラスラ入ってくる)読めるのです。
一方で文法知識を曖昧にしている人は、簡単な文章は早く読める一方で少し捻った文章は全くと言っていいほど読めなくなります。
わかりやすく言えば、
Aさん(文法知識が10)とBさん(文法知識が3)がおなじくらい英語に慣れていたとすれば、Aさんは10の難易度の文章までスラスラ読め、Bさんは3の難易度の文章までしか読めない。
ということです。
文法知識のインプットを怠ると必ず限界が来るのです。
2.国立大学は選択式の文法問題などを通してでなく、和訳問題(説明問題)などを通して文法に関する正確な知識を測っているから。
正直言って国立大学(一橋大学を含む)の和訳問題や説明問題はそれなりに勉強している人は、答えるべき箇所はどこでその文が何を意味するかを理解することができると思います。
差がつくのは、「その文の細かい文法のニュアンスまで回答に盛り込めているか」という点です。
英語は冠詞や時制、単語の品詞が変わるだけで文章のニュアンスが変わります。こうした細かいニュアンスの違いまでもらさずに回答に盛り込めているかどうかを図るための問題が和訳問題なのです。
文法に関するより正確な理解は、なんとなくで選択できる私立の文法問題よりも、細かくニュアンスを捉える必要がある国立大学の和訳問題でこそ測られてしまうものだということです。(私立は採点する答案の数や採点の日数が少なく、論述を書かせたくない)
以上、私が受験時代に感じた文法の大切さをお伝えしました。時間はかかると思いますが、高一という早い段階から本格的に英語に取り組まれている質問者様なら、と思い回答させていただきました。
ぜひ頑張ってください!
コメント(1)
耳たぶ
回答ありがとうございます。
高1で時間があるので、網羅系文法書をやろうと思います!
家にNextStageとDualEffectの2つあるんですがどっちをやればいいでしょうか?
この2つではなく他にオススメの網羅系文法書があるなら教えていただきたいです。