北海道大学への参考書
こんにちは、ネコマタギです。
僕は現在ちょうど北海道大学医学部に在学しています。一応現役で受かりました。
忠告させていただくのですが、手を付けたい参考書を調べてまとめる分にはいいのですが、全部いっぺんに買ったり、色んなものにちょこちょこつまみ食いをするように手をつけたりするのはやめましょう。買っただけでやった気になったり、ちょこちょこやっただけで体系的な知識が身につかなかったり、まだ完璧にできてない参考書が手元にあることで焦ってしまったりと良いことが無いからです。
また、今が高校二年の後半であることを考えると、かなり頑張らないと上記の参考書集をやりきることは難しいと思います。
最初に各教科ごとに説明していきます。
まず、数学なのですが、一年の終わり時点で1Aが3割程度しか取れていないというのは結構数学が苦手な方なのだと思います。苦手とか以前に、そもそも教科書レベルの内容を理解できていない可能性が高いです。やさ理がどうとか言ってる場合ではありません。また、北大の数学は基本に忠実な問題が多いため、おそらくやさ理レベルの問題は必要ないと思われます。教科書と入門系の参考書で基礎事項の理解を深め、一対一レベルの問題がわかれば十分に対応可能だと思います。なので基礎問題精講と一対一の1A~3を完璧にするのが良いでしょう。これだけでも結構ボリュームがあるはずなので他の教科との兼ね合いを考えると、他のものに手を付けるのは難しいと思いますし、その必要もないと思います。参考までに、僕が現役時代にやっていたのは主に青チャートでした。青チャートにプラスして数3だけ一対一もやっていて、あとは学校での勉強と過去問という感じです。僕自身は正直数学があまり得意ではなかったのですが、センター試験では9割5分ぐらい、二次試験では100点ちょっと/150点ほどとれました。ただし、僕自身は高1のころから青チャートに取り組んでおり、ちゃんとやり切るにはかなりの時間を要したので、高2の今から青チャート全部手を付けるというのは時間的に厳しいと思います。なので基礎問題精講と一対一を完璧にしていく方針で良いと思います。
次に英語です。これも現時点でどれぐらいできているのかがわからないのですが、センター試験レベルで6割程度というのはまだ単語と文法を抑えきっていないのだと思われます。まずは簡単な単語帳一冊と文法書及び文法問題集をちゃんとやり切って基礎固めをするのが先決だと思います。(本当はここまで一年~二年前半に終わらせられていた方が良い)ターゲットでもなんでも良いので単語帳一冊ほぼ完璧に覚えきっていること、高校レベルの文法事項はマニアックなものを除けば完璧になっていること、この二つができていなければそもそも英文解釈をやってもあまり意味がないでしょう。僕自身単語帳一冊と文法書一冊をきちんとやり終えた時点でセンターでいうと8割以上は取れるようになり、そのあとになって英文解釈の技術70に手をつけたら9割以上とれるようになりました。なのでまずはターゲットをやるならターゲットを完璧にしましょう。evergreenがあるなら何回か読み込みましょう。また、個人で英語の勉強をする際は必ず声に出すようにしましょう。
次は理科です。使用する参考書についてなのですが、まず、新演習と名門の森を完璧にするには時間が正直厳しい気がしますし、化学の重問と物理の良問の風のレベルが本当にちゃんとわかっていれば(ここ重要)、あとは色んな大学の過去問をやって応用問題に慣れていけば十分対応可能だと思います。僕自身は理論と無機は大学受験DOシリーズと重問、有機は東進の鎌田先生の授業とテキスト、物理はエッセンスと良問と体形物理と東進の苑田先生の授業とテキストで勉強しましたが物理に関しては北大レベルではオーバーワークでした。理科は基礎概念を理解することがかなり大事になってくるので、単に解法を暗記するのではなく、どうしてこうなるのか、ということをちゃんと説明できるようにしましょう。(もちろん覚えるところはちゃんと覚えましょう)
次に社会と国語なのですが、僕自身も大したアドバイスはできませんし、むしろこいつらに気を取られすぎていると足元をすくわれると思います。(無視してもダメなのですが……)社会に関しては割と直前期でもセンターレベルなら伸びますし間に合います。国語は僕もどうしたらよいのかよくわかっていないのですが、古典に関しては努力が反映されやすいので、古文単語やら活用やら漢文の基礎知識やらをはやめに覚えておくことは重要だと思います。ただ理数英の方が優先なのでそこは間違えないようにって感じです。
具体的な質問についてなのですが、まず単語が足りるかとのことですが、正直ターゲット一つだけだと心細い気がします。ただあれもこれもと手を出して一つも完璧になってないのが一番最悪のパターンなのでまずターゲットを完璧にするという方向性で良いと思います。参考までに僕がやったのはDUOと鉄壁でした。鉄壁はちょっと量が多いので今から一冊やってそのあとの二冊目としてはお勧めできません。
やさ理と新演習については前述の通り不要ですし多分やりきる時間もありません。
理科は一月からで間に合うかとのことですが、参考書に手を付けるのが一月からという解釈でよろしいでしょうか?間に合うかどうかはやる気次第としか言えないのですが、おそらく現時点でも学校で授業が進められていると思いますので、授業に理解が追い付かないという事態にはならないようにしてください。ただまずは英数の基礎を固める方を優先した方が良いと思います。
パラグラフリーディングの参考書ってのが僕もよくわからないのですが、僕がよくわからないのでおそらく不要です。英語のことを言っているのだと思うのですが、単語と文法の基礎固めをしっかりやって英文解釈を少しやれば英作文以外は大丈夫だと思います。英語について追記なのですが、英文解釈の参考書についてはどれも本質的な内容は大して変わらないので三冊もいらないと思います。僕は単語と文法を固めた後、英文解釈の技術70をちゃんと読みこんだ後に基礎100を少しやってセンター本番が9割5分ぐらいの二次試験が120ちょっと/150点でした。単語と文法を固めて英文解釈系の参考書を一冊やったら本番形式の演習に入っていいと思います。英語は慣れも重要です。英作文についてなのですがこれは二次試験前まであんま気にしなくても良いのかなって思っています。二次試験前には学校の先生に頼むなりなんか講座とるなりして誰かに添削してもらった方が良いです。
z会の通信教育をとるかどうかなのですが、多分手をだすと参考書やるための時間はほとんどなくなるんじゃないかなと思うので独学で進めたいなら僕は反対です。
ここまででだいたいの質問には答えられたのかなと思います。最後に質問の趣旨とはズレたことを聞くのですがそもそもなぜ北海道大学医学部を志望しているのでしょうか?仮にも旧帝大医学部ですので、共通テストがセンター試験とあまり変わらないのであれば9割は必要になりますし、競争率も高いです。東京都在住とのことで東京の国公立医学部は東大と医科歯科になってしまうので難易度上厳しいというのは分かるのですが、全国ではもっと簡単な国公立の医学部は全然ありますし、北海道内でも札幌医科大学や旭川医科大学の方が入試難度という意味では低いです。また、医師になりたいというだけであればどこに行っても医学部で勉強すれば医師にはなれます。(進級の厳しさなどは差があるそうですがどこでも勉強しなければ進級はできません)なので医師になるのが目的であるのなら北大にこだわる必要はないのかなと思いました。
また、なぜ医学部に行きたいのかというのも結構重要です。面接でも必ず聞かれます。僕自身の話をして申し訳ないのですが参考になると思うので書いておきます。僕は本来他にもっと興味のある分野があったのですが、親に強く勧められ続けてきたことや、将来性と自分の興味関心とのすり合わせ、地元であることなどを総合的に考慮した結果、最終的に北大の医学部に決めましたが今でもその判断が正しかったのかが正直わかりません。隣の芝生が青いだけかもしれませんが、未だに他の学部の友達の話などを聞くと羨ましくなりますし、僕自身今は医師という職業にも研究者という職業にも魅力をあまり感じていないので大学の勉強のモチベーションが駄々下がりしてしまっています。じゃあなんで医学部入ったの?って突っ込みを入れたくなるとは思うのですが、たしかに入学するまではそれなりにやる気もあったし普通に医者か研究者になろうと思っていたんです。世の中には「医学部に入るからには医師になる決意を持っているべきだ」という人がそこそこいると思うのですが、18そこらのガキンチョが明確にやりたいことを持っている方が怖くないでしょうか?18歳のときに決意したことが2~3年過ぎたら変わってるなんてことはざらにあるのではないでしょうか?医学部の場合、入ってから考えが変わってもほとんどの人にとっては手遅れです。余程要領が良かったり、行動力やバイタリティのあったりする人以外は意味わからん量の意味わからん勉強を淡々とやり続け医師を目指すルートしかほとんどなくなります。あなたにはその道に進む覚悟があるでしょうか?
といった感じで脅しをかけたところで終わろうと思います。
あなたにとって良い進路に決まることを願っています。