数学の基礎を固める
UniLink利用者の80%以上は、難関大学を志望する受験生です。これまでのデータから、偏差値の高いユーザーほど毎日UniLinkアプリを起動することが分かっています。
ムッタ
神戸大農学志望の新高3です。高校に入ってから1、2年の数学をあまり真面目にやってこなくて困っています。一月の進研模試では数学の偏差値が60くらいしかないです。
今E判定で、一人暮らしなどの関係で最低でも判定がBないと受けないという親と約束があるのでそこまであげたいです。
今から3年までに基礎を固めたくても時間が少ないので重要問題集で復習していこうと思っています。おすすめのやり方(どのくらいの日数で仕上げるかとか)、重要問題集でどこまで力がつくのか、重要問題集を終わらした後は何をするべきか、他にアドバイスなどあれば教えて欲しいです!
回答
カズ
すべての回答者は、学生証などを使用してUniLinkによって審査された東大・京大・慶應・早稲田・一橋・東工大・旧帝大のいずれかに所属する現役難関大生です。加えて、実際の回答をUniLinkが確認して一定の水準をクリアした合格者だけが登録できる仕組みとなっています。
数学の問題集についての提案の前に受験勉強の基本についての確認をしてみてください。
これはどの科目にも当てはまることですが、志望校に合格する上で最も重要なのは「基礎」です。ムッタさんは「時間がない! 早く基礎を終わらせないと!」と焦っているのかもしれませんし、その気持ちはよくわかります。実際に自分も現役生の頃は周りの友人がレベルの高い問題集を使っているのを見て焦り難しい問題集に手を出した結果、第一志望校どころか併願先の私大もほぼ不合格でした。
基礎固めとは、基本原理を理解して自分のものにする(道具として扱えるようにする)ことを言います。簡単な問題を解けるようにすることではありません。例えば、漸化式に関して以下のようなことを確認してみてください。
・漸化式を解くうえで基本となる等差・等比・階差数列の基本原理を説明できるようにしたうえでそれらの漸化式を解けますか?
・漸化式の基本方針「等差・等比・階差数列の形になるように式変形する」を理解したうえで実際に説明できますか?道具として使えるようになりましたか?
ここまでできて初めて基礎が固まったという段階に到達します。とはいえ、いつまでも基礎固めをするわけにはいかないので、他の科目も同様ですが、夏休みまでに基礎を固めるつもりで頑張ってください。
さて、そのうえで問題集について自分なりの考えを述べます。個人的には、重要問題集は基礎固めにあまり適していないと考えます。その代わり、より解説が丁寧な基礎問題集や1対1対応などをやりこむことをお勧めします。ここで注意してほしいのは、先述したように、基礎固めは簡単な問題を解けるようにすることではありません。したがって「何周すればよい」という無責任なことは提案するつもりはありません。基本原理を理解したうえで自分のものにするまで繰り返してください。
基礎固めが完了した後は重要問題集のB・C問題や新数学スタンダード演習などの問題を解くとよいと思います。その際、間違えた場合は必ず1問ごとに時間をかけてなぜ間違えたのかを分析してください。そのうえで基礎固めの内容で忘れていたこと・不確かなままになっていたことがあれば焦らずその分野の基礎を確認してください。また、志望校の過去問をたくさん解いてください。その際ただ解いて復習するだけでなく、傾向の分析(こんな考え方をする問題が毎年出題されている/この分野の難易度は毎年そこまで高くない など)も行ってください。その分析を基に自分が最優先でしなければいけないことが明確になると思います。
次の国公立入試まではあと11ヶ月ほどあります。これを長いと捉えるか短いと捉えるかは人それぞれですが、受験生全員に言えるのは「今日ぐらいは」と妥協しているとあっという間に冬になり、「あの時もっとやっておけば」と後悔します。とはいえ焦りすぎる必要もなく、長期的、短期的な目標を立てたうえでうまく気分転換をしながら毎日継続して努力すればたとえ不合格になったとしても後悔せず結果を受け入れられるのではないかと思います。あと11ヶ月、肉体的、精神的にも大変なことも多いかもしれませんが頑張ってください。応援しています!
コメント(3)
ムッタ
使う問題集として基礎問題精講は適していますか
カズ
模試の判定を見る限りでは適していると思いますが、基礎問題精講でも難しいと感じるなら入門問題精講から始めるべきだと思います。
ムッタ
わかりました。
丁寧に答えていただきありがとうございました!頑張ります!