文理選択でとても困ってます
UniLink利用者の80%以上は、難関大学を志望する受験生です。これまでのデータから、偏差値の高いユーザーほど毎日UniLinkアプリを起動することが分かっています。
こた
今高一で文理を選択しなければならなくなってしまって、決めることができずに困っています。自分は定期テストでは特別点数が高かったり低かったりする教科もなく、やりたいこともないため文理を決める決定打がないです。後悔しないための文理選択をする際の注意点などを知りたいです。
回答
reo
すべての回答者は、学生証などを使用してUniLinkによって審査された東大・京大・慶應・早稲田・一橋・東工大・旧帝大のいずれかに所属する現役難関大生です。加えて、実際の回答をUniLinkが確認して一定の水準をクリアした合格者だけが登録できる仕組みとなっています。
文理選択は私も相当悩みました。
大学生になった今だからこそ見えてきた世界もあるので、それを踏まえつつ質問者さんも加えて、これと同じような悩みを持つ人にもアドバイスをさせて頂きます。
①大学受験・大学のレベルからの視点
②得意・不得意からの視点
③興味からの視点
④就職からの視点
⑤大学生活の視点
これらに分けて考えてみます。
ただし、私は文系であるということをご理解下さい。
①同じ大学でも、やはり入学のしやすさを考えると文系の方が有利なのは間違いありません。
高校までとは異なり、大学入試の対策の難しさも、理系の方が高校のカリキュラム的にきついものがあります。
高校によっては難関大学では必須とされ得る数3、物理、化学の内容が受験直前になってしまう場合もある理系に比べて、文系の内容が終わらないという事例はほとんど聞かれません。そのため、理系の方が対策が難しくなってしまう上、理解が深まらないままの受験になってしまう可能性もあります。
【どうしても○○大学に行きたい!】という、学部の拘りよりも大学の拘りがあるのであれば文系をオススメします。大学の拘りがないのであれば(例えば、どうしても旧帝や早慶、GMARCH、日東駒専と言われるような略称付きレベル帯などの拘りがない)、文理は他の部分で悩むべきです。
②中学や高校1年生までの勉強の得意・不得意だけで文理を決めてしまうのはかなり勿体無いような気がします。数学や理科、高校の物理基礎や化学基礎が苦手だから文系にするだとか、英語や社会の暗記、国語の読み方はフィーリングに任せていて、苦手意識があるから理系にするという決め方は、かなり危険です。
と言うのも、文理選択までの段階での得意不得意なんて、言ってしまえば『たまたま偏ってしまった勉強時間の影響を受けてしまっている』だけであって、これから勉強すれば(早ければ数時間の勉強で)その科目の苦手意識がなくなり、すぐに好きになる可能性もあります。なんなら、中学校の頃の先生の好き嫌いもかなり影響するのではないでしょうか?
手短に話しますが、私は高校数学が非常に苦手で、学校内でも下位10%に入っていました。理科基礎も全てに自信がなく、かと言って世界史や日本史も同じく下位10%だったので、得意不得意で文理選択を考えると、どちらの選択も怪しいような気がします。
しかし受験の結果としては、理科基礎共テ84%、数学82〜3%、社会は64%(文系なのに)、二次試験でも数学は学科内上位になりました。
文理選択後にどのように勉強をするか、どれだけ勉強するかで、苦手なんてすぐに克服できます。むしろ、今苦手意識があるのは、その科目から逃げてるだけの言い訳に過ぎないのです。
現状の得意不得意では考える必要はないと思います。
③ ①〜⑤の中では、私としては最も重要な点かなと思います。
後述しますが、大学受験の受験期を乗り越えられるようなモチベーションを生み出すのは、結局のところは『興味』です。
自分は大学生になったら何を勉強したいのか?
逆に、学歴だけ手に入れられれば正直ラクをして卒業したいのか?
色々と興味と言ってもあるかなと思います。
例えば、『農業』に興味があれば、単純に考えれば農学部を志望するかもしれませんので、理系という選択になるかもしれません。
ただ、農業の観点から歴史や宗教上の違いを考えたいのであれば文学部、農業に関わるルールを知りたいのであれば法学部、農業や農家・収穫からの利益や経済の流れまで考えたいのであれば経済学部、農業の伝承から教えるという視点を勉強したいのであれば教育学部になります。これらは文系です。
農業に関わる機械の開発やデータとして考える農業を学びたいのであれば工学部ですし、理学部であれば地球や自然、大地という視点で農業を考えられます。農業薬品は薬学部で学べるかもしれません。これらは全て理系です。
あなたが一番興味があって、今後も消えないであろう興味とは一体なんですか?
それを一度考えてみてください。
④就職という点で考えると、やはり理系の方が強いイメージはあるかと思います。
理系の技術職就職ではエンジニア等々の就職先があり、ある程度の大学であれば、研究室から直接の推薦を頂ける場合もあります。
理系出身者の方が平均年収も高いというデータもありますし、漠然とお金を稼ぐというモチベーションで考えると、理系の方が良いのかもしれません。
ただし、所謂"勉強をしなくても合格できてしまう大学"という大学が日本の大半を占めているわけであって、そういった大学に進学する高校生は圧倒的に文系中心です。
その意味で、絶対と言い切れるくらい"文理で比較すれば進学者割合的に理系に希少性が付与されてしまう"のであって、平均年収も高くなっているとも考えられます。
私が就活をした際も、"10年働けば文理なんて全く関係ない。人間性や人生経験、コミュニケーション能力や働き始めてからの専門性の方が大事だ"というお言葉も頂いていますし、よほど"将来は○○になりたい!"という夢がなければ、就職という点で文理は決めなくて良いのかもしれません。
ただ、文系の専門的な職業として挙げれるとすれば、法律関係(法学部)や会計(経済・経営学部)、通訳・翻訳(文学部)くらいになってしまうというのは事実です。理系の方が【就職につながる専門性】はあるかもしれません
⑤大学生活を大学の勉強中心にするのではなく、課外活動やアルバイト、その他の活動も積極的に行いたいのであれば文系がオススメです。授業を中心に、その他の活動はせいぜい1つくらいまでになっても構わないのであれば理系でも問題ありません。(もちろん個人差はあります)
やはり、理系の方が卒業までは桁違いに厳しいイメージがあります。
単位取得に関しても、理系はほぼテスト中心です。文系であれば、一部科目はレポート提出もあり、前もって進めることもできます。高校生までのテスト勉強や勉強習慣を続けることができる自信があるのであれば理系をオススメしますし、余暇時間も比較的臨むのであれば文系が良いのかなと思います。
課外活動として、留学に興味があるのであれば断然文系がオススメです。大学のカリキュラムや制度も文系の方が整っているのは確かです。
以上が文理選択の際に考慮すべき点かなと思います。
『これだと結論が無いじゃないか(笑)』
そう思ったかも知れません。
そうなのです。
最終的に重要なのは、
『勉強のモチベーションが湧きやすい選択』をとることなのです。
好きな科目であれば勉強のモチベーションは湧きますよね?
目指したい大学や学部、大学生活でやりたいこと、将来なりたい姿、勉強したい内容...
全てを考慮した上で、辛い受験期も乗り越えられるであろう軸のあるモチベーションに繋がる最善手を取ってください。
長くなってしまい申し訳ありませんでした!
みなさん、参考にしてください!
(例えば私の事例:
勉強するなら将来の社会でも役立つことがやりたい←そうでないと受験は乗り越えられない気がした
↓
英語が一番それに当てはまる科目な気がする
↓
国語、特に現代文もやっていて損はない気がする
↓
文系? だとしたら学部は?
↓
正直まだ悩みたい、なんなら大学生になってから専門を決めたい。法律や経済にはそこまで興味はない
↓
文学部...? でも入学時点で学科まで決められるのは嫌だ。
↓
東北大の文学部なら、1年生に専門を決める期間が設けられている!
これならまだ悩めるし、その時までには今よりも豊かな経験と思考能力があるはず!
↓
東北大学文学部を目指そう。だから文系にしよう!
となり、文系にしました!)
コメント(1)
こた
とても詳しく回答していただきありがとうございました!参考にさせていただきます!