家でしっかり集中するには
UniLink利用者の80%以上は、難関大学を志望する受験生です。これまでのデータから、偏差値の高いユーザーほど毎日UniLinkアプリを起動することが分かっています。
フランジ
こんにちは、
筑波大学工学システム学類志望の新高2です。
春休み私は、家で勉強しても集中できない、という理由で図書館を使っていました。しかし、歩いて30分ほどかかるので、学校がある平日には利用しづらいです。
家で勉強できるようにして学習習慣をつけたいです。
また、家に帰ると、勉強しなきゃ、と帰る前まで思っていたのに、急にめんどくさくなってしまいます。モチベを上げる方法を試してみましたが、「これってこういう心理効果があるからモチベ上がるんだよね」っと思ってしまい、長続きしませんでした。
何か策や案が有れば教えて欲しいです。よろしくお願いします。
回答
たけなわ
すべての回答者は、学生証などを使用してUniLinkによって審査された東大・京大・慶應・早稲田・一橋・東工大・旧帝大のいずれかに所属する現役難関大生です。加えて、実際の回答をUniLinkが確認して一定の水準をクリアした合格者だけが登録できる仕組みとなっています。
これは、あくまで私の推測というか考察というかって感じのことなので、全然正当性とかはないんですが、一応書いてみますね。
ある行動や作業に集中している状態というのは、要するにその行動や作業に没頭している状態を言うのだと思います。勉強なら、例えば教科書を読むこととか、問題を解くこととかに没頭している状態です。このとき、頭の中は目の前の教科書の叙述や問題に支配されていて、他の一切の干渉を許す余地もないような状態になっていると思うんです。これに対し、ネット上などで「集中するためにやるべきこと」みたいな感じで書かれたことをやるときは、頭の中にはその「集中するためにやるべきこと」が入ってきてしまう。最悪の場合、それに支配されてしまうことになります。つまり、本番に集中するためにその準備をしたら、その準備に集中してしまうというわけです。相談者様の例で言うと、家で勉強に集中するためにモチベを上げようとしたら、モチベを上げることが頭の中に入ってきてしまう、最悪の場合はそれに集中してしまうということです。このとき、先の集中の定義に従うならば、頭の中は勉強によって完全には支配されていない状態ですから、当然勉強には集中できません。結果、モチベを上げようとしたらモチベを上げることに集中してしまい、モチベを上げ終えたら、それまで頭の中を支配していた「モチベを上げること」が消えていくため、頭の中に「勉強」という要素が一切ない空っぽの状態で再び勉強を始めようとしなければならないということにもなりかねません。そうなれば、結局振り出しに戻ったも同然ではないでしょうか。
単純化すると、集中したい本来の行為をAとして、Aに集中するという行為をB、またAに集中するためにする行為をCとしたとき、Aに集中しようとするときはB自体にに、Aに集中するための行為をするときはC自体に没頭してしまい、いつまで経っても本来集中すべきAに没頭する段階に入ることができないというわけです。
以上のことは一素人の意見にすぎませんが、こう考えると、音楽を聞きながら勉強するのは良くないということと、自然音はその例外であるということとの辻褄が合うんです。すなわち、音楽を聞きながら勉強するときは、頭の中に音楽という要素が入り込んできてしまうから、勉強という要素が頭の中を完全には支配できず、勉強に没頭することの障害となります。しかし、実生活は音にあふれていますから、どんな場所・状況でもどうしても人間の耳に自然と入り込んでしまう音は存在する。こういう音に対しては、はじめから我々の頭が勉強に没頭できる環境の最低ラインとして設定しているため、そういった自然音の場合は、それを聞きながら勉強しても例外的に集中できるという説明ができるわけです。
書いているうちに私自身もよくわからなくなってきました(言ってることが理解できなければ、上の説明は全て無視していただいて構いません)が、結論的に言いたいことは、勉強に集中するための一番の秘訣は、勉強に集中しようとしないことだと思うということです。例えば家で集中して教科書を読みたいなら、特別なことはやらず、また考えもせず、とにかく教科書を読み始めることです。最初は雑念だらけでも辛抱強く続けてみる、そうすれば、次第に頭の中は目の前の教科書を読むということに支配されていって、気づいたら1時間経ってたとかいうことになれば、それがまさに教科書を読むことに集中していた状態なんじゃないかと思います。集中するってのは、意識的にやろうとするものではなくて、気づいたら集中していたというのが正解だと私は思います。
追加で言うと、勉強は支障がなければどこでやってもいいと思います。机に向かって椅子に座ってやらなければならないと思ってしまうと、机に向かって椅子に座るという行為が頭の中に入ってきてしまうので、勉強の集中の障害となり得ます。現に、科学者の寺田寅彦氏は読書をする際、このような形式ばったやり方ですることを好まなかったため、寝転びながら本を読んだりすることもあったそうです。私も、自習室にはいかず教室前に置かれた椅子等で教科書を読んだり、晴れた休日などは公園のベンチとか河川敷とかで本を読んだりすることもざらにします。なので、ベッドに寝転びながらとかでも、問題を解いていくうち、あるいは教科書を読んでいくうちに次第に集中状態になっていくことは可能ではないでしょうか。
長くなりましたが、言いたいことは、勉強に集中するためには、勉強に集中しようとしてはいけないということです。このように意識を変えるだけでも、結構変わるところがあると思います。ご相談の解決になっているのかわかりませんが、ひとまずこれで終わりといたします。
コメント(4)
フランジ
長文でのご回答ありがとうございます!
自分の今までの集中状態に関する認識が変わりました。
また、いくつか有益な情報も含まれていて、今後の生活に役立てられるかもしれません。
本当にありがとうございました!
たけなわ
私の頭の中でなんとなく考えていたことなので、自分で読み返してみてもあまりよくわからないほど、全然うまく言語化できませんでしたが、そう言っていただけて安堵しました。もう10年近く経ってしまいましたが、『黒子のバスケ』という漫画をご存知の方は、対陽泉高校戦で火神大我がゾーン(そのプレーヤーの潜在的なパフォーマンスを引き出す極限の集中状態。これに入れば、並外れた機動力で相手選手を圧倒するまでに自分のプレーを向上させることができます)に入ろうとするが一向にゾーンに入ることができないというシーンを想像していただければ、ここで書いたことも少し理解しやすいかと思います。
たけなわ
因みに、本文で書いたように考えると実はもう一つ辻褄の合うことがあるんです。それは、音読についてです。一般論として、音読は黙読よりも記憶や理解に大いに効果があるとされていますが、一方で音読をするとかえって内容が頭に入ってこないと言う人も一定数います。私もその一人なのですが、その理由も、音読をすると文章の内容以前に声を出すということに集中してしまうからだと考えれば、音読をしてもかえって内容が頭に入らないという現象にも説明がつくわけです。まぁ、これも一素人の考察に過ぎないので正当性は保障できませんが。
フランジ
追加の情報ありがとうございます!
アドバイスをもとに試行錯誤してみます!