英語の音読のやり方アドバイスください!
UniLink利用者の80%以上は、難関大学を志望する受験生です。これまでのデータから、偏差値の高いユーザーほど毎日UniLinkアプリを起動することが分かっています。
しあ
高3です。長文の音読、文法例文の音読を並行してやり始めました。でもやり方がよくわかってないです。【①一文ごと英語を読む②読んだところを日本語で言う】×3【③音声で英語をオーバーラッピングする】という流れです。中学生の頃、定期テスト直前にこのやり方でやって文章の内容も結構覚えれたし、未だにフレーズで覚えてたりするのでこれでいいかなって思っているのですが、当分音読やってなかったので自信がないです。日本語に訳さないと私の場合集中が切れて単調作業になってしまうかなって思って日本語もわざわざ口に出すようにしてます。でも英文を永遠に言った方がいいんでしょうか?また、長文音読と文法例文ではやり方を変えた方がいいですか?それと、オーバーラッピングではなくシャドーイングの方がいいのかも教えてほしいです。質問たくさんでごめんなさい!
回答
tona
すべての回答者は、学生証などを使用してUniLinkによって審査された東大・京大・慶應・早稲田・一橋・東工大・旧帝大のいずれかに所属する現役難関大生です。加えて、実際の回答をUniLinkが確認して一定の水準をクリアした合格者だけが登録できる仕組みとなっています。
こんにちは、tonaです。毎日、勉強に創意工夫を加え頑張っておられることと思います。本当にお疲れ様です。
さて音読についてですが、音読の意義、方法注意点、について書きます。その上で、ご質問にお答えいたします。だいぶ長くなりますが、ぜひお付き合いください。
まず、意義ですが私的にはいくつかあって、①読解力(特にスピード)
②リスニングの力がつく
③使えるフレーズが増え、ライティング力が上がる
④スピーキングが上手くなる
の4つ(4技能)がレベルアップする、という感じで基本的には良い勉強法です。
少し具体的に説明します。
①はよく言われることですが、かたまりを意識していると、前から読み進めることが可能であり、読むスピードも上がります。
②は当然のことだと思いますが、正しい発音を完璧に再現できなくても、音として知っていればリスニングはできることになりますよね。
③は意味のかたまりとして、文を暗記することが結果としてライティングで英文を書くときに使えたりします。しかも、正しい英語の使い方をまるっと学ぶことができるので、とてもお得です。
④はスピーキング力です。ある言語を早く話せるようになる人、というのは耳がいい人、などと良く言われます。この理由は、耳が良い人は正しい発音やイントネーションを理解し、再現できる人だからです。そういった意味で、話す力もつきます。
次に、英語音読の良いやり方です。
①わからない単語の意味や発音を調べる
②意味のかたまりごとに前から理解し、戻ったりはしない
③正しい発音を意識して、一文ずつ音読する(シャドーイングでもオーバーラッピングでも良いですが、音はあった方がいいです)
④全体を繰り返し音読する
このうち②が1番大切です。長文を読む時、意味が分からず、目が行ったり来たりすることがあると思います。これは、母国語としての英語話者には本来は起こり得ないことです(日本語を想像したらわかると思います)。彼らは前から文を読んでいくのです。この時大切なのが、ある程度の意味のかたまりを意識して読むことです。これをやっているから、前から読んでも戻らずに進んでいけるのです。これは、元の音声をそのまま真似ることで、母語話者がどこを意味のかたまりと考えているか分かります。なので、読む時はシャドーイング・オーバーラッピングに関わらず、母語話者が話している英語を聞いて真似をしながら、かたまりを意識してください。やり方はどちらでも良いですが、正しい音やイントネーションの再現が求められます。
続けて注意点です。
やり方でもある程度書きましたが、
①間違った発音で覚えてしまう可能性がある
②読むことが目的になりがち
③中途半端にやらない
という3点かと思います。
①は先ほども書いたので飛ばします。
②は音読実践者によくあることですが、英語を読んでいると、なぜか英語ができるようになった気分になり、英語のかたまりなどが意識されなくなります。自分に酔ってしまうくらい、発音が上手くなるのはとても理想的なのですが、ある程度他も意識しないともったいない
です。なので、そういった意味での注意点です。
③が1番大切です。中途半端にやると、長文読解などで弊害が出ます。中途半端な人は、英文を読んでいると頭の中で音読だけしてしまって、意味が入ってきていない、なんてことが起こります。これでは音読やる意味がありません。なので繰り返しですが「意味のかたまりを意識する」ということが大切です。
それでは、ここから質問に答えていきます。
まず、日本語の音読ですが、これはやらない、というかいらないレベルになっていることが理想です。練習の間にやることは問題ないですが、読んだ英文を頭の中ですぐ日本語にする、という作業が長文読解などで使っていくことになります。なので、日本語は音声にする、というよりも頭の中ですぐに作ることができる、という状態に持っていくことを意識してください。これには意味のかたまりの英文理解が必須です。
次に、読み方についてですが、長文と短文(文法例文)でも変わりません。ある程度の意味のかたまりを掴んでいることが大切なのです。長ければ切れ目がたくさんあり、短ければ一息で言い切れる。そんなイメージです。
最後が、オーバーラッピングかシャドーイングかということで、私はオーバーラッピングの方が効率が良いと思います。と言いつつ、私が基本やるのはシャドーイングなのですが、これは気を抜きながら、原本を見ずに、流しでやっているからです。中学の頃の英語の先生がシャドーイングが大好きで無限にやっていたので、難しい英文でも簡単にできた、というのも大きいと思います。
オーバーラッピングは完璧に元の音声に合わせるので、集中力が必要ですが、ある程度難しい文章もすぐにできるようになります。この点が素晴らしいです。ただ、スキマ時間でやるにはあまり向いてないかもしれません。ある程度の時間を決めないと永遠にやってしまいます。
シャドーイングは先ほども書きましたが、気軽にできます。ただ、そもそも難しいので、レベルが高すぎる文だと慣れるまでに時間がかかります。
大体のまとめですが、こういったことからオーバーラッピングが良いかと思います。
あと、少し関係ないことですが、英語の長文読解の最終形態は音読ではありません。音読で基礎を身に付けますが、最終的には意味のかたまりを目で見て直接脳が理解する(上手く説明できませんが)状態になります。日本語で試すとすぐできるようになると思いますが、発生してる時間よりも意味のかたまりでどんどん目で追っていく方が早く読めます。母語話者はこういったことができる、ということですね。ただ、ここまで受験生に求められているのかは正直分かりません。大抵の大学の英語はここまでの力がなくても突破できるとは思いますので、まずは意味のかたまりを意識して音読を突き詰めてください。
ここまで読んでいただきありがとうございました。色々と書いていたらとても長くなってしまい、すみませんでした。面白い質問だったので、私の考えを整理するためにも回答を書いてみたのですが、とても良い機会でした。ありがとうございます。
この回答がしあさんの今後の勉強の一助となれば幸いです。受験に成功されること心より祈っております。何か他に質問があればぜひコメントにお書きください。
コメント(2)
しあ
初めて回答頂けました!こんなに丁寧にありがとうございます!まず前提条件として音読しようとしている教材の日本語訳、単語の意味等がすぐに分かる状態であることが必要なんだなって気付けました。まずはそこの練習を数度繰り返しておこうと思います!そこからなら教えていただいたやり方を活かして音読できそうです!
tona
いえいえとんでもないです。
教材としては、英語の音声を聞けるものがいいですね。
あとは、音読の癖がつくと、長文を読んでいる時にも自然と頭の中で音声だけで読んでしまう、ということが起こりえます。そこで音声ばかりで意味が入ってこないとなったら、音声的に読むのをやめて意味のかたまりだけを意識して、意味を理解するために読んでください。
わかりづらい書き方ですが、これが結構難しいですので、色々試行錯誤しつつ頑張ってください!