慶應経済数学の時間配分や取るべき問題について
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Y.Naito
慶應経済志望、文系の高3です。
先日2020年の入試を実際に時間を測って解いてみました。結果は以下の通りです。
大問1→完答
大問2→小問1、2完答、小問3途中まで正解
大問4→小問1正解、小問2、3白紙
大問5→小問1、2正解、小問3白紙
大問6→時間が足りず解けませんでした
時間配分は大問1〜3でそれぞれ18分ずつ、大問4と5でそれぞれ13分ずつくらいでした。時間配分や取るべき問題、捨てるべき問題のアドバイスをお願いします。
また、先輩が受験生時代の秋以降にされていた勉強なども詳しく教えて頂けると嬉しいです。
回答
LiLi
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慶應経済の数学は独特の形式であるため、過去問を通じて対策を練る必要があります。
まず、慶應経済数学の採点の仕組みですが、マーク式の大問1-3で一定の点数(おそらく7割5分ほど)を取らないと記述式の大問4-6は採点されないことになっています。また、問題の難易度は、大問1-3は標準, 大問4-6はやや難しい場合が多いです。
これを考慮すると、時間配分と得点の取り方は
大問1-3 → 35分ほどで完答
大問4-6 → 45分ほどで2/3答
が望ましいです。
基本的に大問1-3は完答が理想です。今の段階ではまだ時間が足りないと思いますが、過去問を5年分ほど解いていくうちに身体が慣れていきます。
大問4-6ですが、誘導部分の小問は容易に解けることが多いです。誘導部分はしっかり得点を確保した上で、どれか1つは完答を目指しましょう。
2020年度の慶應経済数学について言うならば、
5分くらいで大問1-3を読む
大問2を10分で完答
大問3を12分で完答
大問1を10分で完答
5分くらいで大問4-6を読む
大問6 → 20分で完答
大問5 → (1)(2)を5分で解く
大問4 → (1)を3分で解く
残りの10分で残った問題を考える
ということが実際の試験でできれば合格すると思います。
まず、大問1-3を見たときに、「1は考え方がちょっとややこしいな」「2と3はよくある考え方だから完答できそうだ」と思ってほしいです。こういう識別は過去問を解いていく内に身に付きます。1点でも多く取るためには確実に解けそうな問題から解いていくのが定石ですので、2→3→1の順番で解くと良いかと思います。
大問4-6を見たときは、「6はシンプルな考え方で解けそう」「4は座標を求めることはできそう」「5は単純な計算部分は解けそう」くらいに思えると良いです。4,5も完答できなくはないですが、そこに時間をかけて結果6に時間がまわらなくなるというのは良くないです。多少時間を掛けててでも6は完答しようと思えることが大事です。
秋以降の学習についてですが、私は標準〜応用問題を解いて思考力を磨きながら、抜けている基礎知識を確認して復習するということをやっていました。そして、自分でもある程度力がついたなと思えたら、自分の力を確認するために入試の過去問を解いていました(気晴らしに解くこともありました)。12月に入ってからは、9割を安定して取れるようになるまでセンターの対策に時間を使いました。センターの対策が終わってからは入試の過去問をひたすら解いていました。基礎知識や問題へのアプローチを身に付けておけば、この期間に得点はぐんぐん上がります。
コメント(5)
Y.Naito
細かく教えてくださり、ありがとうございます。よろしければ先輩が慶経入試に向けて解くべきだと思う他大の過去問や問題集も教えて頂けますか?
LiLi
1.問題の基本的な考え方を網羅している問題集(インプット中心用)
2.入試レベルの問題が多く掲載されている問題集(アウトプット中心用)
が良いと思います。
秋以降の学習は2をやりながら、抜けている基本知識や考え方を1で確認するというやり方がおすすめです。インプットがまだ全然足りてないという場合は焦らずに1からやる方が良いかと思います。また、アウトプットをするときは時間制限を設けてやる癖をつけると良いです。それが自然と実戦力につながります。
1に使用する問題集は、基本的な知識や考え方がまとまっているものならば何でも良いかと思います。無闇に新しい問題集に手を出すよりかは、今まで使ってきた問題集を使えばいいと思います。私の場合は「青チャート」を使っていました。
2に使用する問題集は、難関大学の過去問から引用した難しめの問題が載っているものが良いと思います。私の場合は「スタンダード数学演習」を使っていました。「大学への数学1対1対応演習」や「良問プラチカ」でも良いと思います。
また、個人的に確率の分野がどうしても理解できなかったので、上記とは別に「ハッとめざめる確率」という参考書をやったら確率が得意になりました。どうしても理解できない分野があったら、それ専用の本をやり込むのも手だと思います。ただ、インプット用の問題集でどうしても理解できない分野だけにした方が良いです。あまり手を出しすぎると、数学に時間をかけすぎて他の教科に手がまわらない恐れがあります。
過去問についてですが、他大学や他学部のものはやらなくて大丈夫です。過去問は出題形式・傾向や時間配分、実戦に慣れるためにやれば良いので、慶應経済の過去問だけで十分です。とくに直前期は一度解いた年の問題であっても何周も解くことをお勧めします。勝手に慶應経済数学用の脳になっていきます。
Y.Naito
現在使用している問題集が一対一対応の演習なので、このまま続け、大体解けるようになってきたらプラチカなどもチェックしてみようと思います。
過去問に関して、他大他学部の過去問は解かなくていい、というのは少々意外でした。その場合、過去何年分ほど取り組むのがベストでしょうか。過去10年分は何度も解くつもりです。
LiLi
併願して受ける大学学部の過去問はこなす必要がありますが、自分が受けない大学学部の過去問は基本的にやる必要はないです。問題集を完璧に仕上げることの方がレベルアップには必要です。
ただ、他大学学部の過去問を解くことはメンタル的に有益なこともあります。例えば、MARCHの過去問を解いて合格点を超えれば、自分はMARCHより上のレベルにいるのだと自信になります。
問題集を仕上げ、志望大学学部の過去問を解いて分析することが直接の対策になります。しかし、自分がどのレベルにいるのか不安になったり、刺激がほしくなったり、気分転換に試験問題を解きたくなったりしたときに他大学学部の過去問を解くことはメンタル的に良いと思います。私自身、気分転換に過去問を解くことがありました。筑波大学, 千葉大学, 東北大学あたりは難しすぎず、ちょうど良いと思います。
慶應経済の過去問は10年分を3周もすれば十二分だと思います。
Y.Naito
現在併願校として青山学院大学の経済学部を考えています。ここの数学は慶経の数学よりもかなり難易度が低いので、練習として活用していこうと思います。問題集は問題を見ただけで解法が思いつくくらいやりこみたいと思います。
受験まで残り数ヶ月です。後悔しないよう、最後まで突き進もうと思います。丁寧に回答してくださり、ありがとうございました。