無謀な挑戦
UniLink利用者の80%以上は、難関大学を志望する受験生です。これまでのデータから、偏差値の高いユーザーほど毎日UniLinkアプリを起動することが分かっています。
ハル
偏差値47の自称進学校に通っている高3です。大学受験についての質問です。
まず私は筑波大学の情報学部を第一志望としており最近受けた河合全統マーク模試の自己採点の結果は以下のとおりです。これが私の現在の立ち位置となります。
公共倫理 44/100
英語L 27/100
英語R 30/100
数IIBC 29/100
数IA 36/100
国語 67/200
物理 20/100
化学 31/100
情報 37/100
計 321/1000
見ての通り今の時点で絶対取ってはいけないような点数を取ってしまっています。
現在の勉強の進捗についてですが
5月ごろに受験勉強を始め
数学では青チャート数IAを4周ほど、英語では大岩はほぼ完成 シス単basic未完成(5割くらい) ハイパートレーニング1を進めている途中です。化学は基礎をちょっとだけやったくらいで、他は手付かずです。今の時点でこの進捗は舐めてますよねほんと。それに、今は夏休みが始まった後は昼夜逆転や今までの勉強疲れなどで今の所殆ど勉強ができていません…(言い訳してごめんなさい。単なる自分の怠惰さも大きな要因だと思います)夏休みが入るまでは平日6時間休日10時間やっていました。殆ど参考にはならないと思いますが定期テストは上位10%以内には入っていました。
見ての通り現実的にほぼ無理な状況下ですが、ただでさえ時間がないのに夏休みを半分も無駄にしてしまったような怠惰な私が筑波大学を目指すというのはやはり余りにも無謀すぎるのでしょうか。担任や親からには第一志望は無理という前提で話を進められているような気がしています。ですが私はそんな人たちを見返したい気持ちでいっぱいです。私は高校1年からずっと筑波大学を第一志望にしており、何なら中学から筑波大学に行きたいという願望が密かにありました。その為無駄なプライドがまだ残っています。「絶対合格してやる。見返してやる。」と。なのに見ての通りそのための努力量が周りと明らかに違いすぎますし、勉強を始めた時期も遅すぎます。こんな状況でも合格できる可能性はまだ少しでも残っているのでしょうか。それとも潔く諦めて自分の身の丈にあった大学を目指した方がいいのでしょうか。もし可能性があるのならば具体的に何をすればいいのか教えて欲しいです。厳しい言葉よろしくお願いします。
回答
小林拓海
すべての回答者は、学生証などを使用してUniLinkによって審査された東大・京大・慶應・早稲田・一橋・東工大・旧帝大のいずれかに所属する現役難関大生です。加えて、実際の回答をUniLinkが確認して一定の水準をクリアした合格者だけが登録できる仕組みとなっています。
ご相談いただき、ありがとうございます🙇‼︎頑張っているのに成果が今ひとつ出てないように感じるときは本当に辛いですよね😭‼︎個人的には5月から勉強をはじめて7月末までの約3か月の勉強で、数学1A36点、公共倫理44点は結構すごいと思います。暗記科目の社会科で結構戦えているので希望持てますし、数学1Aも短期間で36点まで持っていけているところをみると頑張っていると思います。3か月の勉強でこの成績なら私は悪くないと思います。
ですので、私の気持ちとしては筑波大学への思いもあると思いますので、ハルさんにこのまま筑波大に向けて対策頑張って欲しいなという気持ちがすごくあります。
ただし、現役で合格を狙うのは個人的には時間があまりにもなく、非常に厳しいと思います。私も実は過去に筑波大学を目指していた時期がありまして(生命環境学群を狙ってました)、そのときの経験をもとにお話しすると、筑波の理系は文系の早稲田合格よりもはるかに難しいので、いまのハルさんの学力を考えると、1年浪人しても戦えるようになるか微妙で、ちゃんと合格を考えられるレベルまで持っていくには2年かかるかなと個人的には思います。筑波大への想いが強い方なのでこのような現実をお伝えしないといけないのは大変胸が痛みますが、私も過去さまざまな生徒をみてきてその生徒の状況などを踏まえると、この挑戦はハルさんの人生を大きく左右する恐れがあるので、個人的には気持ちはハルさんの挑戦をもちろん応援したいのですが、受験の怖さを知るものとして、ここは反対しなければいけないと思います。
もちろん私も無責任には反対ができないと思ったので、得点のシュミレーションもしてみました。筑波大情報学部に入るために河合塾で最も合格ボーダーが低い総合選抜理系2型の共通テスト75%の場合で、以下のような点数を取る必要があります。
950点の75%→712.5点以上
英L 72/100
英R 72/100
数1A 70/100
数2BC 70/100
国語 144/200
物理 72/100
化学 80/100
公共倫理 90/100
情報 45/50
今から短期間で伸ばしやすいと思われる公共倫理と情報が9割取れたという想定で考えていますが、その場合でも物理72点、化学80点と理科の高得点が必要で、英数もすべて7割を超えないといけない形になっています。このなかで特に英数の7割はかなり重い数字で、今の成績からここまで持っていくのに1年はみたほうがよいかなと思います。ここにさらに筑波情報の場合には2次の英語・数学・理科2科目の対策がのしかかってくるので、やはり来年1年浪人して何とか戦えるかどうかで、基本的には合格まで2年みて欲しい状況だと思います。
一浪で最悪筑波に合格できなければ他の大学に行くという選択ができる場合、あるいは2浪して就活が不利になったとしても構わないという覚悟がある場合はハルさんの選択なので私はそのときは応援させていただきますが、一方でハルさんの人生がこれから永く続いていくなかで、この選択を誤るとハルさんの職業人生が大きく変わってしまう恐れもあるため、あまり積極的に背中を押せない気持ちもあります。本当によくよく考えて判断すべきだと私は思います。
そのうえで、ご相談を拝見して、「絶対合格して、見返したい」という気持ちがある、というお話をされていましたね。この気持ちがあることはとても大事だと思っていまして、なかなか切り替えるのが厳しいかもしれませんが、この想いを他の大学にぶつけてみるのも悪くないのではないかと思います。
「自分の身の丈にあった大学を目指した方がよいのでしょうか」という文章も拝見しましたが、個人的には国公立ではなく私立に切り替えて、今から逆転合格するのが一般的には難しいと思われている大学を志望校にすることで、その気持ちを払拭できるのではないかと思います。私大にすることは私は逃げではないと思います。
私も筑波大を諦めて早稲田大に行きましたが、早稲田というだけで勝手に周りの人から頭が良いと誤解されることが多く、早稲田のネームバリューの凄さに度々驚かされます。実際に目指してみて、早稲田よりも筑波大の方が確実に難しいし受かるために必要な勉強量もものすごく多いのですが、これは誇張ではなく、ネームバリューでいうと早稲田大は筑波大に劣っていないと感じることが多いです。だとしたら、少ない努力量で筑波大にも負けないネームバリューが得られる早稲田は私は悪くないなと今は感じていたりします。
ましてやハルさんの場合、高校の偏差値を考えれば、日東駒専のいずれかの大学に合格できたらそれだけで学年トップクラスの進学先だと思いますし、MARCHに合格できたら快挙というレベルではないかと予想するのですが、いかがでしょうか。それであれば、筑波大よりも科目が絞れて、評価も下手したら互角かそれ以上になる可能性もあるMARCHなどを狙うのが良いのではないかと個人的には思います。
筑波のような国公立大は科目数が多いのでいかに時間をかけて全科目を満遍なく高い水準まで持っていけるかが重要になります。ハルさんの場合、時間が限られているなかで、全科目に満遍なく時間を振り分けようとすると1科目あたりに割ける時間がめちゃくちゃ少なくなってしまうので、せっかく10時間以上の圧倒的な勉強をしてもその努力が薄まってしまいます。しかも数学のように時間ばかり取られて伸びるかどうか個人差が大きい科目などもあるため、逆転が著しく困難です。そのため、高1からコツコツ勉強してきた人に軍配が上がりやすいです。
しかし、私立は、とりわけ私立文系は必ずしもそうとは限りません。なんといっても学部を選べば、受験でもっとも大変といって良い数学を受けない方式で受験できますし、科目が少ない分、限られた時間のほとんどを英語などの配点の大きい科目の対策に費やすことで、国公立よりも効率よく努力を実力に変えることができます。情報学関係でも下のような学部は文系科目でチャレンジができるので、個人的には勉強時間が必要な理系科目を避けて、文系科目を徹底的にやり、文系受験で準理系の学部に受かるのを目指す、というのがベストではないかと思います。
・中央大学国際情報学部…英語と文系までの数学or国語の2科目で受験可
・明治大学情報コミュニケーション学部…英語、政治経済or文系までの数学、国語の3科目で受験可
・青山学院大学社会情報学部…独自試験の英語と共テの現代文(古文漢文は出ない)、共テの公共・倫理の3科目で受験可
・武蔵大学社会学部グローバルデータサイエンスコース…方式によっては2科目で受験可
・東洋大学情報連携学部…英語、政治経済or文系までの数学、国語の3科目で受験可
・駒澤大学グローバル・メディア・スタディーズ学部…英語、政治経済or文系までの数学、国語の3科目で受験可
・専修大学ネットワーク情報学部…英語、政治経済or文系までの数学、国語の3科目で受験可
・東洋大学総合情報学部…英語、政治経済or文系までの数学、国語の3科目で受験可
また、私立にする場合に、金銭的な事情で国公立ではないと厳しいと周りから言われているのがネック、というケースもあるかもしれません。
しかし、そこに関してもハルさんの場合、定期テストの成績が良いということでしたので、学内成績が良いのではないかと想像しています。その場合ですと実は私立の場合、入学前の予約奨学金に申し込んでいただくと、通過すれば国公立並みの負担で私大に進学することができます。
・明治大学校友会「つなげ!紫紺の”たすき”」奨学金
・地の塩・世の光奨学(青山学院)
・中央大学予約奨学金
・立教大学「自由の学府」奨学金
・チャレンジ法政奨学金
たとえば上記はMARCHの例ですが、これらは地方から進学する学生専用の奨学金制度になっていて、予約採用で採用が決まれば年30〜50万円ほど返さなくて良い給付奨学金が大学から支給されます。事前に採用されるかどうかは受験前に分かるので、通過したら受けるということも可能です。これらの制度を使えば、必ずしも私立だからといって金銭的にアウトになるとは限らないです。特に奨学金の審査に通るかどうかは高校の成績が良いかどうかやご両親の年収などがどれくらいかが重要なポイントになるので、高校の成績が良ければ良いほど、またご両親の年収が低くければ低いほど審査に通過しやすくなります。年収面に関しては私は何とも言えないですが、成績面に関してはハルさん健闘できているのではないかと思いますので、ぜひ視野に入れていただけたらと思います。
初対面にも関わらず、全体的にハルさんの筑波へのチャレンジを否定するようなトーンが強めになってしまったことを深くお詫び申し上げます。ですが、私立という道でもハルさんが求めているものが叶えられるのであれば、そちらのほうが個人的にはハルさんにとってプラスなのではないかと思ったので、私も叩かれるリスクを厭わず思ったことをお伝えしたつもりです。届いてくれることを切に願っています。
コメント(2)
ハル
回答ありがとうございます。浪人は親が了承していませんので取り敢えず筑波は諦めようと思います
小林拓海
ご返信いただき、ありがとうございます。
そうなんですね😭
筑波のチャレンジを後押しできなくて本当に申し訳ございませんが、私はハルさんがとても辛い、しかし勇気ある選択をされたことに拍手を送りたいです。
ハルさんが輝ける場所を別な形で見つけてくださることを切に願っています。