北大の古文
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ds
質問失礼します!高校三年生の北大志望です。
先日北大国語を解きました。現代文はそこそこ取れたのですが、古文は全く解けませんでした。
今やってる参考書はマドンナ古文、ステップアップノートの青いやつ、合格古文単語380、マドンナ古文常識です。
ほとんど完璧にしたのですが、全くと言っていいほど解けませんでした。
何をすれば本番で解けるようになりますか??
できれば参考書と詳しい勉強法や解き方など教えていただけるとありがたいです。
回答
たけなわ
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① 北大に限らず、古文に関しては、単語や文法や古文常識など必要な知識を最低限インプットしたら、あとはひたすら読んでなんぼだと思います(もちろん、復習の都度それら知識の確認は必要ですが)。なので、ひたすら読んで問題を解くサイクルを繰り返しましょう。
② これらの知識は、古文を読んで理解するための道具にすぎません。野球で言えばバットやグローブやボールです。いくらいいバットを揃えてもそれだけでバッティングは上手くならないし、いくらいいグローブ、いいボールを揃えてもそれだけで良い球は投げれませんよね。やはり、実際にマウンドに立って、実際に相手に向かって球を投げる、相手から投げられた球を打ち返すといった、実地の訓練を積み重ねることが必要になってきます。
③ 古文においてもこれは同じで、すなわち、いくら単語や文法や古文常識の知識を収得しても、実際に入試で出される文章を読んで問題を解く訓練を積み重ねなければ、本番で勝負できるだけの実力は一向に上がりません。なぜならば、文章というのは、単語や文法や古文常識がそれぞれ独立して成立しているのではなく、むしろそれらが全て関連しあって一つに成立するものであって、(北大の古文の出題形式である)長文問題ではとくに、そういった知識を、単語帳や文法帳や古文常識書といったそれぞれ独立した内容の参考書で、それぞれ独立した知識として収得するという形の学習では養えない能力が問われるからです。それを養う方法は、実際に文章を読んで問題を解くことしかありません。
④ まぁしかし逆に言えば、そのような学習を終えて初めて過去問を解く際には良くできる方が珍しく、むしろ最初はボロクソで、回を重ねていくことによって、自然と「解ける」ということが増えていくものです。ですから、最初はできなくて当然です。私も最初は古文はボロクソで苦手意識を持っていましたが、本番では手応えを感じるほど良く読めたので、それほど心配しなくても、今後ちゃんと訓練を積んでいけばそのうちできるようになるので大丈夫です。相談文を読む限り、「初めて過去問を解いたのかな?」という印象を受けましたので、このような叙述をした次第です。
⑤ 最後に、私が実際に使っていた古文の参考書と、問題を解く(文章を読む)にあたって意識していたことを参考までに書いておきます。
⑥ まず、参考書について。単語帳は学校指定で『読んで見て覚える古文単語315』(桐原書店)を1年か2年の時に買わされましたが、3年になってからは『春つぐる頻出古文単語480』(河合塾)を自分で購入し、自習の際はそれを主にこれを使いました。理由として、前者では掲載されている単語数が少ないのと、後者は単語の成り立ちや語源などの解説が載っていて、なぜそのような意味、訳になるのかが分かりやすく、また頭にも入りやすかったので、書店でたまたま見つけた際に内容を見て一目惚れし、購入して使い始めました。文法帳は、一貫して学校指定のものを使いました。問題集も基本的に学校指定で課題として課されたものと過去問を中心に使いましたが、一冊だけ自分で購入したものとして、『古文上達 読解と演習56』(Z会)を挙げておきます。
⑦ 次に、文章を読む際に意識したことについて。人によって意識することは違うと思いますが、私が意識していたことは、常に主語と述語の対応を明らかにすることと、傍線部現代語訳問題においては品詞分解による文章の詳細な分析です。古文では、登場人物が多い割にとかく主語がよく省略されます。この動詞は誰の動作を表しているのか、この形容詞は誰の特徴、何の性質を表しているのかといったことに常にアンテナを張っていないと、頭の中がごっちゃになってしまいます。判別法として、主語をS1、S2、S3…と分けたら、それに対応する述語をV1、V2、V3…のようにして、数字を対応させることはよくやっていました。品詞分解については、学校の授業の予習で嫌ほどやらされたので、特別何かを意識せずとも自然とできていたのだと思います。なので、学校の授業の予復習も怠らずに。
コメント(4)
でぃあん
回答ありがとうございます!!ちなみに現代文の一番最後の問題の解き方ってどうすれば良いでしょうか?本文の論旨に基づいて、答えなさいと言うようなやつです。
たけなわ
まず、「本文の論旨に基づいて」とあるので、本文に書かれていることから離れないことを第一に意識しましょう。本文の内容や、そこから必然に導くことのできる論理的帰結から離れて自分勝手な解釈や論理展開をつらつら書いてしまうと、採点官にとっては、問題の注文に正しく従っていないし、本文の内容との整合性も見られないので、本文の論旨だけでなく問題文も正しく読めていないのだなと伝わってしまいます。だからといって、本文に書かれている言葉を一言一句違わず書けと言っているのではありません。ただ、「本文の論旨に基づく」とはどういうことなのかをちゃんと考えるべきだと言っているのです。
次に、最後の問題は問五だったと思いますが、前問の問二〜問四が何のためにあるのかを考えましょう。北大も、ただ単に問題を設けているだけとは考えられません。なぜ(漢字問題を除く)問いが四つあるのか、なぜ問五だけではいけなかったのか、長い文章の中でわざわざ傍線まで引いてその部分に注目させる意味はいったい何なのか。私の考えですが、一番解かせたいのは問五で、その問五を解くためにどういうポイントに目をつければ良いのか、といったことを受験生に示唆するために問五の前に三つも問いを置いているのではないかと思います。すなわち、問二/問三/問四/問五ではなく、問二+問三+問四=問五なのではないか、ということです。数学だって小問を設けて解法の誘導を行うことがよくあるのですから、現代文でこれが行われたとしても別におかしくないでしょう。
まとめると、①本文に書かれていることから離れないこと、②問二〜問四を利用できないかを考えてみること、を意識すれば良い感じに問五にも喰らいつけるのではないかと思います。あとは本文の内容を如何に理解し、筆者の主張を如何に見抜けるかでその精度は上がってくると思います。
でぃあん
ありがとうございます!春つぐる古文単語を書店で見たらとてもわかりやすくて、乗り換えてしまいました笑教えていただきありがとうございます!現代文も教えてもらった通り、考えて解いてみます!!ありがとうございました!!!
たけなわ
左様ですか(笑)。国語は実力の上げづらい科目ですので、過去問演習などの際出来が悪く落ち込むこともあるでしょうが、めげずに頑張ってください。応援しています。