現代文を安定させるには
UniLink利用者の80%以上は、難関大学を志望する受験生です。これまでのデータから、偏差値の高いユーザーほど毎日UniLinkアプリを起動することが分かっています。
れいな
早稲田大学文・文構志望の高3です。
私は昔から現代文が偏差値40の時もあれば60の時もあったりと、波がとても激しいです。
どの文章を読むときも、大切な接続詞に丸をつける・問題提起 対比 筆者の主張に線を引くなど同じように解いています。なのに文章によってこんなにも波があるのはどうしてなのでしょうか?自分でも原因がわかっていないため、どう解決したらいいのかわからなくて困っています。
何かアドバイスをお願いします。
回答
#かーきん
すべての回答者は、学生証などを使用してUniLinkによって審査された東大・京大・慶應・早稲田・一橋・東工大・旧帝大のいずれかに所属する現役難関大生です。加えて、実際の回答をUniLinkが確認して一定の水準をクリアした合格者だけが登録できる仕組みとなっています。
私は今国語の塾講師をやっています。中学、現役の頃にはあんなにできなかった国語を。ただ、ある時、気付きのターニングポイントが自分にはあって、それからみるみる成績が上がっていきました。
今も講師をやっていて思うのですが。
私たちはやたらめったら「解ける」ことに主眼を置きがちです。他の科目の性質である“得点”を意識しがちです。
しかし、国語は読書となんら変わりのない教科です。そして読書には得点は絡みません。
つまり私が言いたいのは、解くことを一回やめてほしいということです。
国語という教科は第1関門に「読む」があり、第2関門に「解く」があります。すなわち、読めないと解けないようにできてるし、問題作成者も読めないような所にフォーカスを当てて設問を練ります。我々の読解力で読み解けるレベルに応じ、得点が出るように適宜問題の難度を並び替えつつ。全部同じレベルの問題を出してしまうと、しっかりとしたデータ集積がてきないので。
そして、ある程度意義がわかったところで本題に移ります。
文章は英語と同様、小さな単位から大きな単位まであります。語→文→段落→意味段落→文章の順に。しかしながら我々は日本語であるという理由だけに、英語は下から学習していくのに対し、国語はいきなり文章に飛びついてしまいます。
まずは、語から考えます。大学入試レベルともなると語彙力は高校入試よりはるかに上回ります。そこで概念などを一通り学べるよう、単語集を英語と同様にやっていきます。
・現代文キーワード読解[改訂版]
・ことばはちからダ!現代文キーワード―入試現代文最重要キーワード20 (河合塾SERIES)
・入試漢字マスター1800+ (河合塾シリーズ)
と言ったものがオススメです。ちなみに、漢字も入れてありますがキーワードと漢字の参考書1冊ずつ完璧にするのが理想です。漢字問題集は漢字の設問を解くだけでなく、文章中に出てくる語彙の対策にもなるので甘くみてはいけません。
ここまでで、語は制覇できました。第1段階です。
第2段階として、今度は語が集まってできた文、文が集まってできた段落、段落が集まってできた文章へとフォーカスしていきます。
文と文、段落と段落については
・田村のやさしく語る現代文―代々木ゼミ方式
・現代文と格闘する (河合塾シリーズ)
と言ったものがオススメです。多分、こうやって言うと「解かないって言ってたやん!」とかツッコミ受けそうなのですが、この二冊は基本的に解くことに主眼を置かれてなく、読めているかどうかのチェックの問題がついてるだけで、実際の入試では到底出ないような問題です。
ここまでであらかた完了しているのですが、さらに文章読解を深めていくために、段落と段落の関係、さらには段落が集まってできた意味段落と意味段落同士の関係をより明確にできるような力の養成に入ります。
・高校生のための現代思想ベーシック ちくま評論入門 改訂版 (高校生のための現代文アンソロジー・シリーズ)
・高校生のための現代文ガイダンス ちくま評論文の読み方 (教科書関連)
この二冊は完璧に入試問題がついていません。読むためチェックはありますが。
ただこの二冊は聖光学院という東大輩出率の高い高校が夏休み課題として採用しているもので、東大出身者に定評のあるものです。
この2つで文章というものにダイレクトに向き合い、1つの文章を分析する力を養い、かつコンパクト化できるようにします。
結局のところ、現代文ができるというのは、文章を一読し、流れを理解しつつ内容をコンパクト化し、その上で設問に取り組めるということです。
この参考書では文章を読んでその流れを自分で予備校の先生みたいにチャート化できるよう努めてください。
そして、仕上げとして
・現代文読解力の開発講座 (駿台受験シリーズ)
で自分で実際に文章の流れを把握し、コンパクト化できているかチェックしてみてください。
ここまでくれば読みはオーケーです。そしたら遂に解く領域に入ります。もちろん過去問でも構いません。ただ導入としてオススメなのが
・現代文私大対策プラクティス―設問から攻める! (駿台受験シリーズ)
です。一通りの私大の現代文を体感するのにぴったりです。あとは
・入試現代文へのアクセス 基本編 (河合塾シリーズ)
も解説が丁寧なのでおススメです。
国公立の問題が入っているような参考書もあるかと思いますが、記述で書けないのに選択肢で選べるわけないので。
記述で解答を考える際にポイントとなるものを多く含んでいる選択肢が正解なわけで。
ちなみに消去法なんかずっとやってたらいつまでたっても伸びませんよ。
すごいでしょ?こんなに読みの参考書があったのに解きの参考書の量が圧倒的に少ないのは。でもそれだけ読みが重要だということです。
ここまでで多く語り尽くしたようにみえますが、実際はもっと語りたいことがあります。これ以上長くしても見る気を削ぐだけなので。とりまえず自分でできるように方向性は示せたと思います。
ぜひ頑張ってください。
コメント(0)
コメントで回答者に感謝を伝えましょう!相談者以外も投稿できます。