有機化学と無機化学の学習法
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10/31 2:08
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たかみん
高2 埼玉県 滋賀医科大学志望
国公立医学科志望の高2の者です。
学校で無機化学と有機化学の授業が始まりました。
今年の学校の先生の授業が非常に分かり辛いため、宇宙一分かりやすいシリーズで内職しています。
本題へ移りますと、有機・無機共に暗記事項が多く、理論化学とはかなりカラーが違うように感じました。どのようなことを意識しつつ取り組めば効率よく吸収できますか?
今まではまとめノートは時間の無駄だと思い、作ったことはなかったのですが、作った方が良いですか?
また、今は英数に追われており、理論化学の復習があまりできていません。そんな状態で無機有機に取り組むのは非効率でしょうか?
回答
ひこにー
東京大学理科一類
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化学の分野別の学習量の多さは、理論:無機:有機=3:1:1くらいです。圧倒的に理論化学が難しく、点数が取りにくい。
よって、理論分野と無機・有機分野では、勉強法は全くといっていいほど違います。
理論分野は、覚えることは物理並みに少ない(ただし酸化還元の酸化数だけは暗記必須ですが)と同時に、計算量が非常に重い問題が多く、特に蒸気圧などを用いた気体の問題や、酸と塩基の平衡が絡んだ問題は、ただひたすら重い問題を解いて慣れていくしかありません。
それと真逆なのが無機分野です。
各元素の特徴など、特に色なんかは、語呂合わせなどで楽しく覚えていきましょう。例えば、斜方硫黄と単斜硫黄、どちらが安定か覚えるなら、二つで違う感じを用いているところに注目して、「方」と「単」、これらをそれぞれ床に置いた時、どちらが倒れにくそうか考えれば、「方」がより安定しそうなのは自明です笑。また、クロム酸イオンと沈殿を形成する元素は「バリウム 淡黄 鉛 黄 銀 赤褐」をまとめて、「バター王亡き銀世界」と覚えたり。
暗記が多いといっても、英語に比べれば可愛いものですから、そういった「ごり押し」で十分です。
あとは、一問一答形式の問題集で確認して、最終チェックとして入試で出た問題を扱えば、それで十分なレベルに達します。
有機分野は無機分野よりはとっつきにくいです。まずは、アルカンから順番にじっくり理解していってください。
理解したら、参考書を見ながらでいいので、問題をどんどん解いていきましょう。有機は、問題を解くときに踏む思考プロセスが非常に多く、分からないときに解答を読んでもさっぱり分からないことが多々あります。その分、解ければ、基本わかっているということなので、最終的に自分の知識以外何にも頼らず解けるように進んでいってください。
最終盤の、高分子化合物だけは、特殊かつ厄介なところがあります。ここも、無機分野と同じように、暗記から攻めていきます。有機前半と同じように問題演習していってもちっとも身につかないです。
まとめノートは、無機分野に限り作ることを強く推奨します。大した負担にはならず、大事なところだけまとめれば半日で終わ理ますしね。
理論化学と無機有機はかなり独立な分野です。理論が全くできないが、無機有機は無敵、という人もいます。復習はいずれ完了させなければなりませんが、まずはどんどん進んでいきましょう。
ただ、化学によって英数がおろそかになるのは非常にまずいので避けたほうがいいですね。
コメント(2)
たかみん
10/31 13:06
詳しくお答えしていただき、本当に有難うございます。1ヶ月前に部活を引退し、あまりのやる事の多さに途方に暮れていましたが、お答えいただいたことを参考に、英数との折り合いも付けつつ、何とか頑張ってみようと思います!
ib
10/7 15:04
回答ありがとうございます😊